『シン・ジョーズ』(2016)
2021年 11月 06日
先ず背びれが真赤に光ってる!
襲われた人間たちは黒焦げに!
泳ぎ回ってるだけで周囲の魚たちが焼死体に!
そこまで行ってない魚たちも時限爆弾と化し(?)、調理されそれを食べた人間が大爆発を起こす!
彼女の同僚にもう一人女性がいて、こっちは自撮り大好き、めざせインスタの女王!というタイプなので当然お色気担当なんだけど、ワンピースの水着着用なので露出が少なめで今一つ。
B級とかZ級映画はそういうとこサービスしてくれるもんなんだけどね、普通は。
サメの被害が出ても海水浴場を遊泳禁止にしようという話は出ず、事故が起こり魚の焼死体が打ち上ってるのに漁も禁じられず、政府や軍は何かを掴んでいるっぽいが情報は流れてこず、主人公たちの頭の固い上司(おまけに脳筋)はこれら大本営発表を鵜呑みにし、自分で見たことさえ信じないという状況の中、事態はどんどん悪い方へ悪い方へと転がってゆく。
ライフガードの仲間たちも、脳筋のライフガードの親分も、溺れたふりしてライフガードのお姉さんから人工呼吸されて喜んでいたマセガキも、カプランと一緒にサメを追う羽目になったユーチューバーみたいな配信者カップルも、協力する羽目になったドローンでの盗撮魔も、ジーナの父親でクルーザーの船長も、みーんなみんなサメの餌食に。
結局助かるのは主人公コンビだけ。
原題は”ATOMIC SHARK”、『シン・ジョーズ』とは付けも付けたり。
おまけに吹替版だと「選択肢としてはありだけど選ぶなよ」とか、「俺は好きにした。君も好きにしろ」とか、「上陸の可能性はないって言ってただろ」とか、「君が落ち着け」とか、意訳なのか勝手に付け加えたのかわからないけど、某作品を彷彿とさせる台詞がバンバン出てくる。
監督はグリフ・ファースト、出演はレイチェル・ブルック・スミス、ジェフ・フェイヒー、デヴィッド・ファウスティーノ、ボビー・カンポ、マライア・ボナー、イザイア・ラボード。
ツッコミどころ満載で割り切れば楽しめないこともないが、サメが襲ってくるサスペンスの妙味も、主人公二人の色恋要素も、笑えないギャグが頻繁に挿入されるので全部ぶち壊されるのはもうちょっと考えて欲しいところだ。