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『カムイ外伝』(2009)

『カムイ外伝』(2009)_e0033570_19494867.jpg先日、白土三平先生の追悼としてテレビアニメを再編集した劇場版「忍風カムイ外伝/月日貝の巻」を見たので、今度は実写映画版を鑑賞。

「カムイ外伝 第二部/スガルの島」を原作としているのでストーリーはアニメ版と大筋で同じで、少年時代のカムイが抜け忍となったスガルの討伐隊に加わっていて任務に失敗、それから14年後の物語となっているのが大きな違いだろうか。

アニメ版でのカムイとスガルの年齢差はハッキリしないが、この実写版公開時のカムイ役松山ケンイチが24歳、スガル役の小雪が32歳なので、劇中でのカムイとスガルも同じくらいかそれ以上だと考えて良さそう。

スガルが半兵衛と出会ったのが14年前なので娘のサヤカは13歳より下のはずだが、演じた大後寿々花は撮影時に14~5歳くらいだったので、こちらは演者の実年齢よりも年下になる。
それでも村人の中に半兵衛が嫁にやっても良いと思う男がいたり、サヤカ自身はカムイに恋心を抱くという設定だから12~3歳だと些か不自然にも思えるのだが。

『カムイ外伝』(2009)_e0033570_19493196.jpgただそれ以前に、カムイ自身がカムイでもなんでもなかったのが致命的だ。
感情を表に出して喚き叫ぶヤツがカムイであろうはずがない。
クールなカムイが激高するからこそ、不動の非道さが引き立つのに。
またワイヤーアクションやCGを多用して”飯綱落とし”や”変移抜刀霞斬り”の再現を試みているものの、悪い意味で漫画にしかなっておらず、役者の頑張りに反比例して失望させられた。

小林薫が演じた半兵衛は食えない男になっており、家族を護りたいと言ってる割に自ら危険を招いているし、そもそも何故領主の馬を狙ったかの説明がゴッソリ抜け落ちている。
その領主を演じた佐藤浩市は作品から完全に浮いてるし、伊藤英明の不動は軽すぎる。
渡り衆はもっと重い背景を背負っているはずだ。

スガルやサヤカのヌードがないことを差し引いても(サヤカには着物をチラっと開けるシーンがあるが)、軍配はアニメ版に上がる。
城達也の格調高いナレーションに、主題歌「しのびのテーマ」
山崎努や倖田來未の任ではない。


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Tracked from ふじき78の死屍累々映画.. at 2021-11-21 16:33
タイトル : 『カムイ外伝』新宿ピカデリースクリーン9
マンガのカムイは東北っぽい(寒い所の)イメージだったのに、崔監督の手にかかって 「南国奮闘編」みたいになってたんで驚いた。もう、後10分長かったら、バナナの皮で滑るカムイが観れた筈だ。って言いながら、後半、長いから、もうこれ以上、長くなってもなあ。 明らかに合成が入っているんだけど、ギリギリありえるようにも見えるような、見えないような、な、アクションは、ちょっと好きかもしれない(なんか明言...... more
Commented by ふじき78 at 2021-11-21 16:32 x
やっぱり元になるマンガやアニメと見比べちゃうとダメが目立っちゃうんだろうなあ。

公開時に見たが、もう毛ほども覚えてない。
Commented by odin2099 at 2021-11-21 18:16
> ふじき78さん

「カムイ伝」は知らないけど「カムイ外伝」は思い入れが強いから、別物として愉しむゆとりはなかったなあ。
もう登場した瞬間に「カムイじゃない!」と思っちゃったから。
by odin2099 | 2021-11-18 19:54 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(2)