『伊福部昭百年紀 Vol.8』
2021年 11月 21日
今回は映像音楽ではなくバレエ音楽を取り上げるということだったので、どうしようかなあと悩んだものの、これまで皆勤賞だし会場もいつもと違うし、ということで行ってきました。

素人でも音の良さがわかる(と思ってる)好きなホールです。
ただ今回、少々ケチってS席を取ったので2階席へ行ったのですが、ここは座っちゃうと人が通れないくらい狭いんですな。
左右もきつくて文字通り肩身の狭い思いをしながらの鑑賞と相成りました。
プログラムは第1部がバレエ音楽「サロメ」(1948年原典版)、第2部がバレエ音楽「ファシヤン・ジャルボオ」(1956)。
こちらは第1幕「喇嘛(ラマ)の礼堂」と第2幕「王城の室」で構成されています。
演奏はもちろんオーケストラ・トリプティークで、指揮が藤岡幸夫、コンサートマスターは三宅政弘です。
どちらもほぼほぼ初めて聴く楽曲なので、こりゃ寝るかもなあと心配していたんですが、そこは流石に伊福部先生。
2曲とも随所に聞き覚えのあるフレーズを配してありますので、ギリギリのところで”こっちの世界”へ引き戻されました。
ん? 何か鑑賞の姿勢が誤ってますか?
ただせっかくの素敵な演奏だったんですが、正直言って会場はガラガラ。
ブロックには人が密集しちゃってましたが(これなら席間を空けてチケット販売してくれれば良かったのに…!)、全体の入りとしては3~4割、いやもっと少なかったかもしれません。
またまだ新型コロナウィルス収束とまではいかない情勢なので鑑賞を見合わせたという人、知ってる曲がないからということで興味を持たなかったという人も少なからずいたでしょうが、そろそろこの企画も潮時なのかもしれません。
アンコールは「ファシヤン・ジャルボオ」の第2幕から「骸骨たちの踊り」。
これを皆で踊りましょうというのはかなり無理のある企画でした。
いきなり踊りだすほどノリの良い観客じゃないですし、客席も全然埋まってませんし、それに埋まってるところは狭すぎて立ち上がるのさえ無理があるんですからね。