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『コンボイ』(1978)

『コンボイ』(1978)_e0033570_22052988.jpg大型トラックの運転手ラバー・ダックは、運転手仲間と一緒に因縁のあるライル保安官とイザコザを起こしてしまう。
彼らを執拗に追いかけるライルに対し、無線で状況を知ったトラックが続々と集まりコンボイを形成し始める。
警察の取り締まりは厳しさを増すがトラックの数は増え続け、市民たちが彼らが熱狂する中で政治的に利用しようとする者もやってきた。
だが子供が生まれたのを機に仲間の一人が離脱すると、ライルは運転手を捕え暴行を加えた。
ダックは仲間を助け出すために単身、ライルの元へトラックを走らせる。
だがその背後にはトラック野郎たちが付いてきていた。

これも多分「月曜ロードショー」で見たのが最初。

前半は凄く陽性で気持ちが良く、個性的なトラック野郎たちの掛け合いと、それを追いかける警察のマヌケぶりを笑いながら見ていられるが、後半になると一転して暗くなる。
そして終盤には格好良くも悲壮感溢れる展開が待っているのだが、そこで終わっては後味が悪い。
最後は見事にハッピーエンド、見終わってスッキリした気分になれるのが良い。

また全面的にトラック野郎たちに肩入れしているのではなく、その人気や共感の立脚点の危うさも描いているのが良い。
事故が起きた時、それまで彼らを熱狂的に受け入れていた民衆が、コロッと宗旨替えする様がリアルだ。
まあ警官に関しては良いとこなしで弁解の余地はないが。

監督はサム・ペキンパー、出演はクリス・クリストファーソン、アリ・マッグロー、バート・ヤング、アーネスト・ボーグナイン。
吹替だとバート・ヤングを内海賢二がアテているのであれ?と思っていると、富田耕生はアーネスト・ボーグナインの担当で、憎々し気な狸親父っぷりが実にハマってる。
クリス・クリストファーソンは特撮作品などでもお馴染みの西沢利明だが、この人、声優としても実績あるんだな。


by odin2099 | 2021-11-24 19:13 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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