『遊星王子/恐怖の宇宙船』(1959)
2021年 12月 01日

遊星王子はその攻撃をかわし、誘拐された科学者たちを救出するべくまぼろし大使の本拠地である銀星の奇巌城へと乗り込んでゆく。
「遊星王子」の続編だが、前作で遊星王子とまぼろし大使との対決には一度決着がついているので、前後編とはいうものの新しいキャラクターが登場したりで独立して愉しめるようになっている。
いわばまぼろし大使の逆襲篇で、遊星王子もワクさんも比較的出番は少なめ。
特に中盤辺りまでは殆ど姿を見せず、まぼろし大使の独壇場である。
今回のまぼろし大使はなかなかの策士なのだが、結局は遊星王子の敵ではない。
とにかく遊星王子がチートすぎるのだ。
まぼろし大使に対して「いかなるお前の武器も私には通じないのだ」と嘯くのだが、全く持ってその通り。
まぼろし大使の攻撃はダメージを与えず、遊星王子の攻撃はクリティカルヒット!
何が凄いのか見ていてもサッパリわからないのだが、何だか知らないうちに遊星王子が勝利を収めて終わる。
それにしても梅宮辰夫の気怠そうな台詞回しはヒーロー向きじゃない。
子供たちに慕われる品行方正で快活なオジサン、それがこの時代のヒーロー像だったろう。
まあ劇場版「月光仮面」の祝十郎も、ちょっと不健康そうだったけれども。

企画「さらば銀幕の番長 追悼梅宮辰夫」から1プログラム。 ◆『遊星王子』新文芸坐 五つ星評価で【★★たつにいの仮面時代】 1959年、白黒、57分、初見。 TV版とデザインが異なるがマスク姿はなかなかシャープ。スーパー・ジャイアンツ的なモッサリしたTVの衣装より数段イカしている。光線銃の「ズバッズバッ」みたいな効果線はかなりかっこいい。 敵は銀星人。「遊星王子」の世界では、金星ライクで太陽...... more

やはり主人公の強さも裏打ちがないとつまらんよね。