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『鬼平犯科帳』(1995)

今日はこの一本。
体調を崩して舞台を降板という報を聞いたときから案じていたのだが、正に”巨星墜つ”。

『鬼平犯科帳』(1995)_e0033570_22382360.jpg押し入った屋敷の人々を皆殺しにする盗賊“狐火の勇五郎”。
だが“狐火の勇五郎”は決して殺しを行わない。
長谷川平蔵の密偵・おまさは、かつての恋人だった勇五郎に再会し、勇五郎の異母弟・文吉が勇五郎の名を騙っていることを突き止める。
この裏では上方の元締である白子の菊右衛門と平蔵に恨みを抱く荒神のお豊が組み、平蔵を火付盗賊改方長官の座から引きずり下ろす謀を巡らしていたのだ。

<松竹創業百周年記念作品>として作られた劇場版で、TVの第6シリーズ放送終了直後に公開された。
監督は小野田嘉幹、出演は中村吉右衛門、多岐川裕美、梶芽衣子、蟹江敬三、高橋悦史、勝野洋、神山繁、尾美としのり、江戸家猫八、綿引勝彦、中村歌昇、世良公則、遠藤憲一、峰岸徹、本田博太郎、平泉成、立川三貴、石橋蓮司、藤田まこと、岩下志麻。

以前にも一度見ており、池波正太郎の原作小説も知らずTVシリーズも見たことがなかったので、レギュラー陣の相関関係が上手く掴めなかったものの、中村吉右衛門の貫禄には圧倒されたとメモにある。
今回も予備知識という点では当時と殆ど変わらなかったのだが、今は亡き名優たちの共演を見ているだけで安心感というか落ち着いた心持にさせられた。

ただ105分という上映時間を巧く使えていないのが残念。
おそらく原作の幾つかのエピソードを組み合わせて構成しているのだろうが、前半と後半で明らかに別のお話になってしまっている。
後半が見せ場となる人物を前半から出し興味を引き付けようという工夫は感じられるのだが、前半のみで退場する人物もいれば、後半のみ顔を見せる人物もいる。
丁度TVの2話分を一本に繋げたような歪な印象を受けるのだ。

先頃この二代目吉右衛門の甥にあたる当代の松本幸四郎の主演により、2024年に「鬼平犯科帳」の新作映画が製作されることが発表されているが、今度は独立した一本の映画としてまとまりのある作品になることを期待し、そして長谷川平蔵という役が八代目松本幸四郎(初代松本白鸚)から実子である吉右衛門、そして甥の幸四郎へときちんと継承されてゆく様を見届けたいと思っている。


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by odin2099 | 2021-12-02 22:42 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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