『黒蜥蜴』(1962)
2021年 12月 12日

この作品は京マチ子に尽きる、とはよく聞く話なのだが、正直言ってこの作品だけでは彼女の良さがわからないし、準ヒロイン格の叶順子も大味な美人で、どちらも自分の好みとは遠い。
乱歩作品なのでエロティックな場面もあるにはあるのだが、当時としても抑え気味だろうと思えるのは二人とも大映の看板女優だったからだろうか。
今映像化したらもっと直接的なシーンが盛り込まれそうだ。
こっちの明智探偵もちっとも切れ者には見えない。
自信過剰で余裕かましてるけど、常に黒蜥蜴が一歩先んじてる印象。
一応は事前に部下を要所に配していたり、実は最初からお見通しだったんだぜ的な台詞を吐くものの、実際のところはどうだか知れたものではない。
黒蜥蜴も、こんなナルシストのどこに惹かれたんだろうか。