『宇宙海賊キャプテンハーロック』#1
2022年 01月 22日
ヤバいですねえ、もう44年も前の作品なんだ、これ。

今見ても第1話って感動する。
絵が松本零士の絵だし、原作漫画にある詞にメロディーを付けた「さすらいの舟唄」がいきなり出てくるし、その後に畳みかけてくるように流れる横山菁児の一大シンフォニー!
正に「掴みはOK!」な導入部は、何度見てもワクワクする。
その後もゆったりとした場面が続き、時には音楽を聴かせるための演出もあったりで、30分のテレビ番組とは思えないほど。
問題となるのはハーロックが地球に拘る理由として設定された”親友の娘”まゆと、ハーロックを目の敵にする切田長官といったオリジナルキャラクターの存在。
特に2話以降になると陰湿ないじめに遭うまゆの描写が増え、「これってキャプテンハーロックだよなあ?」と言いたくなることもしばしば。
わかりやすさを優先した結果なんだろうけど、原作者激怒も致し方ない気がする。
それでも1話を見て感動した当時の今田智憲・東映動画社長によって、本作のチーフディレクターのりんたろうが劇場版『銀河鉄道999』の監督に抜擢され、松本センセも特にその人事に異議を唱えなかったようだから、メインライター上原正三も含めた原作者との衝突というのはどの程度だったのだろう?
後に作られた続編的OVA『SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK OUTSIDE LEGEND/The Endless Odyssey』の監督もりんたろうだし(尤もこの時は製作中に衝突があったのだが)、『999』の<エターナル編>ではこのテレビアニメ版由来の設定の幾つかが取り入れられているのだが。
とりあえずこの6話くらいまでは原作からの大きな逸脱はないので、まゆや切田の出番をカット、もしくは必要最低限に留め、原作準拠な形で再編集してくれないもんかなあ。
もちろん音楽とキャストはこのままで。