『ジャイアントロボ THE ANIMATION／地球が静止する日 Episode2』（1993）

『ジャイアントロボ THE ANIMATION／地球が静止する日　Episode2 バシュタールの惨劇』（1993）

窮地の大作の元へ駆けつけるジャイアントロボ！
そして語られる十年前に起きたバシュタールの惨劇！
シズマドライブ誕生に際しては、こんな恐ろしい事件が起きていたとは？！

と、いうことなのだが、大作がバシュタールの惨劇の内容はおろか、その名前さえ聞いたことがないというのは不自然。

全世界のあらゆるエネルギーが７日間に亘って停止し、総人口の三分の一が亡くなるという痛ましい事件が、たった十年足らずで人々の記憶、そして記録から消えるなんていうことがあるのだろうか。

大作がポカーンとしている横で、敵も味方も慟哭しまくるというのはちょっと異様な光景ではある。

まあ作劇上で大事なのは歴史上の事件としてのバシュタールの惨劇そのものではなく、広く知られている事件の概要とは別の隠された真実とやらの方。
その秘密を握ったまま、全てを大作とロボに託しシズマ博士は退場してしまう。

主人公以外の人物が思わせぶりな台詞を連発し、引っ張るだけ引っ張るという作劇は個人的にはあまり好かないのだが（大風呂敷をきちんと畳んで納得いく説明をされたケースに巡り合わないから）、気になるから次も見てしまうのは致し方ない。

それにしても「ジャイアントロボ」の音楽、ここ数年ですっかり舞台「里見八犬伝」の音楽として自分の中に刷り込まれてしまったなあ。

Episode2のエンドテーマなど、「里見八犬伝」のクライマックスへ向けてのブリッジの印象が強くなってきた。

いかん、いかん。