『モービウス』(2022)
2022年 04月 02日
マイケルはマイロを止めるべく奔走するのだが…。
『ヴェノム』、『ヴェノム/レット・ゼア・ビー・カーネイジ』に続く<ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)>の3作目。
このユニバース、最初は<ソニーズ・マーベル・ユニバース(SMU)>と発表され、<ソニーズ・ユニバース・オブ・マーベルキャラクター(SUMC)>とも呼ばれたが、<ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)>になり、昨夏あたりでは<ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)>が正式名称になったと言ってたのに、どうやら再び<SPUMC>に戻ったらしい。
平たく言えば、ソニーが<マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)>とは別に独自に作るスパイダーマン抜きのスパイダーマン世界、ということになる。
蝙蝠が出てくることから「バットマン」っぽさも感じるが、既存のマーベル作品の中では「ヴェノム」と「ドクター・ストレンジ」にちょっと近い雰囲気か。
<MCU>作品群に比べるとよりダークで、ややホラーなテイストが目立つ。
批評家筋からは酷評が目立つが、取りたてて新鮮味も面白味も感じない反面、そこまで腐す理由も見当たらない。
マルティーヌの扱いも併せて続編への含みもあり、先が気になる作品であることは間違いない。
ところで予告編ではマイケルが悪党に対し「俺はヴェノムだ!」と凄むシーンや、マイケルが街を歩くシーンにスパイダーマンのポスターが貼ってあったり、エイドリアン・トゥームスと思しき男がマイケルに声を掛けるシーンがあったりで、はてこの作品はどの世界観なんだろうと思っていたのだが、結論から言うとスパイダーマンのポスターは登場しないし、トゥームス登場シーンは全く別物だった。
元々2020年夏の公開を予定していた本作は、例によってコロナ禍によって度重なる延期の末にようやく公開された訳だが、その過程で『ヴェノム/レット・ゼア・ビー・カーネイジ』と公開順が入れ替えられることになったので、整合性の問題からトゥームス登場の件を当初の構想から差し替えた可能性もありそう。
また『ヴェノム/レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のラストでエディ・ブロック(とヴェノム)は<MCU>の世界に飛ばされたが、『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』のラストで再び<SPUMC>へ戻される。
反対にこの作品では、トゥームスは<MCU>世界から飛ばされてきたことになっている。
そしてラストでヴァルチャーの姿になったトゥームスはマイケルと邂逅、共闘を持ち掛けるところで終わっているのだが、今のところ<SPUMC>にはスパイダーマンは存在していない模様。
マイケルが口にするくらいだからヴェノムは<SPUMC>世界では認知されてるみたいだが、このポストクレジットシーンが如何にも取って付けたようで、むしろ無い方が作品としてはスッキリする。
勿論今後<SPUMC>と<MCU>、二つのユニバースがどういう関係を保っていくのかは非常に気にはなるのだが、もしかするとソニーとマーベル・スタジオの間で上手くプロットが練られていなかったのかなと邪推したくもなるのが残念。
アメコミ系三つできるだけ軽く。 ◆『モービウス』新宿ピカデリー2 ◆『モービウス』ユナイテッドシネマ豊洲10 ▲画像は後から。 五つ星評価で【★★春眠】 二回観たけど、二回とも途中で意識が途切れてしまった。 幾何学系デザインに妙な音のOP、EDはイカレてて好み。 そうすか、吸血鬼ですか。常人が吸血鬼になって血の欲望に抗うという非常にベタな展開で、煙草会社がお金出してそうなCG表現は面白い...... more
やっている事が昔からある話すぎる気がする。
本来の性質は善だが、生きる為に取り込んだ者の影響を受けて悪にも揺れるって吸血鬼、狼男などの怪人超人系でやりつくされてて新規感がない。
昔のアメコミ映画のよう、という評があったけれど、今となってはちょっと古臭いアプローチかなという気もする。
同じ脚本家の「ドラキュラZERO」と比較してる人もいたけど、確かに似てるかも。
ただ、あっちの方が面白かったかな。
<ダーク・ユニバース>のプロトタイプみたいな映画だったけど、やっぱりヒットしなかったっけ。