1979年の「ウルトラマン」
2022年 05月 19日
「実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン」、「ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団」、「ウルトラマン/怪獣大決戦」、1979年の春から夏を席巻したウルトラ映画です。
<第二次怪獣ブーム(変身ブーム)>で復活した<第二期ウルトラシリーズ>終了から4年。
<第三期ウルトラシリーズ>の幕開けを飾ったのが、これらの劇場作品でした。

当時の子供たち(自分も一応含むのかな/笑)にとって、ガヴァドンやスカイドン、ジャミラ、シーボーズが「ウルトラマン」怪獣の代表という認識、なかったよなあ。
唯一テレスドンは正統派というか、怪獣らしい怪獣というイメージでしたけど。
この作品の主題歌は、ささきいさおによる新アレンジの新録。
割と気に入ってはいるんですが、この作品以外の使用例ってちょっと思いつかないのが勿体ない。
何かの形で初代ウルトラマンが活躍する場面で、一回くらいこっちのヴァージョンを流してくれないものかなあ。
タイから逆輸入という形でお披露目された「ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団」は、これまた慣れ親しんだウルトラ世界とはかなりギャップのある作品でした。
これ、東京や大阪などの大都市圏を除くと、前述の「実相寺ウルトラマン」と2本立てだったんですね。
あちらには「交響詩ウルトラマン」、こちらには「交響詩ウルトラセブン」が挿入されているのはその為かあ?
にしても”濃い”2本立てではありますな。
今見ると胸やけ起こしそうです。
こちらではゴールデンウィークに別々に公開されたので、当時は凄く損した気分になったものです。
その代わりと言っちゃなんですが、「ウルトラマンレオ」第22話「レオ兄弟対怪獣兄弟」のおまけつき。
つまり劇場のスクリーンでゾフィーからアストラまでの”ウルトラ8兄弟”の勇姿を拝むことが出来たわけです。
諸事情あって今は気軽に見られる環境にないのが残念ですね、この作品。
違和感バリバリではあっても、初の劇場用新作ウルトラマンですから、その意味だけでも貴重。
何とかならないものかなあ。
まあ再公開なんて暁には、是非とも全長版でお願いしたいところ。
ラストシーン含めて結構切られてるらしいです。
それと<吹替版>は作り直して欲しいです。
キャラと声が合ってないし、変な単語使ってるし(「ウルトラマン兄弟」とか)…。
そして最後は夏休み公開の「怪獣大決戦」、バルタン星人にレッドキング、ネロンガ、ピグモン…とこちらは王道の人気怪獣オンパレード。
出てこないのはゴモラくらいなもんかもしれないけど、ゴモラをセレクトしちゃうと前後編だから尺を食うしなあ。
そして新撮シーンもかなり盛り込まれていて、ウルトラファミリー総登場シーンや、水増しされたウルトラマンとバルタン星人の対決などなど。
ここに出てくるウルトラマンとバルタン星人の着ぐるみは、オリジナルとは似ても似つかぬ造型なのですが、これを同一人物と言い切るんだから”良い時代”でしたねえ。
ともあれ、「シン・ウルトラマン」になかったウルトラマンがここにある!
――の3本立てでした~。