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『イジらないで、長瀞さん』その1

ドSな後輩女子に弄られる引っ込み思案な先輩を描いた、ナナシの漫画をアニメ化したラブコメディ。
『からかい上手の高木さん』のフォロワーというか、影響下にある作品だなと思って読み始めたのだけれど、その原型となる作品はむしろ『高木さん』より先に発表されていたっぽい。

『イジらないで、長瀞さん』その1_e0033570_19123603.jpg第1話は「センパイって、ちょっと...」と「センパイって怒らないんですか?」の2本立て。

ある日の図書室での長瀞とセンパイの偶然の出会いから始まる「センパイって、ちょっと...」は、原作でも第1話。
初対面なのに遠慮なくセンパイにうざ絡みしてくる長瀞は、ヒロインとしてはかなり問題のある性格してるし、弄ってるというよりもはやいじめの域だ。

センパイって怒らないんですか?」は原作では第3話にあたるエピソードだが、前半部分は原作2話の「センパイ観察するの楽しーし!」がそのまま使われている。
長瀞もただやりたい放題なだけじゃなく、やり過ぎたと感じたら謝る素直さを持った娘だということが垣間見えてやや復権。

続いて鑑賞した第2話は「センパイの願望が叶いましたね!!」と「ちっす、センパイっ!」の2本立て。

センパイの願望が叶いましたね!!」は原作だと第4話、「ちっす、センパイっ!」は第6話で、これまた前半部分は原作第5話「センパイ、歯、磨いてきて下さい」で構成されている。
長瀞は誰にでも攻撃的な性格じゃなく、実は弄りの対象はセンパイだけ?
…ということにセンパイが気付くお話。

最初にちょっかいを出すのは女の子の方で、男の子は初めのうちは嫌がってるのにやがて女の子のことが段々と気になりだす、という流れは『高木さん』と同じ。
ただ高木さんは可愛げがあるけれど、長瀞は小憎ったらしいからなあ。

上坂すみれの声もなかなかの破壊力で、これからの展開でどれだけ長瀞を魅力的に描けるか、が勝負な気がする。
原作だと読み進めていくうちにそんな長瀞が段々と可愛らしく、いじらしく思えてくるから不思議なのだが。


by odin2099 | 2022-05-25 19:15 | テレビ | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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