『トキワ荘青春日記+まんが道』 藤子不二雄A
2022年 07月 26日
書籍として発表するために改めたのか、それとも以前出た版の方が元の日記に手を加えたものでそれを戻したのかわからないけれど、暗記するくらいは大袈裟だとしてもそれに近いくらいは読んだので、何となく違和感がぬぐえず仕舞い。
それに原書にはA先生だけじゃなく、F先生による注釈もついていたのがこちらはオミット。
それだけじゃなく、寺田ヒロオや永田竹丸、石ノ森章太郎、鈴木伸一、赤塚不二夫、つのだじろうら当時のトキワ荘メンバーとの対談も楽しかったのに全てカットされてしまったし、巻末には”現在”、つまり書籍刊行当時のトキワ荘ブームについて触れたA先生の日記も収録されていたのにこれもナシ。
それで随分とガッカリしたものなので、さて今回はどうなったのかなあというと、基本的には復刻版と同じだった。
書名に「プラス まんが道」とあるものの、A先生の「まんが道」が挿絵的に挿入されているというだけで、補完するほどの分量ではない。
原書は多感な時期に読み、個人的には大いに影響を受けたものだが、初めて触れる人には大きな発見があったり、大いなる刺激を受けるだろうが、既に原書もしくは復刻版を読んだ人なら改めて入手するほどの価値はないかなあ。