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劇場版『ゆるキャン△』

5人の女子高校生たちが、ある時は一人で、ある時はみんなでキャンプを楽しむ様を描いたテレビアニメの『ゆるキャン△』。
その劇場版は大人になった彼女たちが久しぶりに再会する、というストーリーはアニメ版より実写版ドラマの”続編”の方が相応しかったかも。

実写版もアニメ版に劣らず評判は良くて続きを望む声も少なくないようだし、メインキャストたちはお互いのYouTube配信番組にゲストで出たりと今でも仲が良いみたいだけど、彼女たちの実年齢はこの劇場版のキャラクターに近い(1998~2000年生まれ)。
彼女たちに高校生を演じさせるのはそろそろ無理があるが、社会人となった役なら2~3年後くらいにでも…。

劇場版『ゆるキャン△』_e0033570_18551207.jpgてなワケで映画『ゆるキャン△』、ようやく2回目を見てきた。
実際にその場にいるかのように感じられる臨場感溢れる風景(背景)、カップ麺といえども美味しそうに見せる相変わらずの飯テロっぷり。
そういったリアリティに支えられてきた作品だけに、肝心のストーリーにリアルさがないのが気になる、というのは前回記した。

県の事業のはずなのに、素人の女の子5人だけのボランティアでキャンプ場なんか出来るんだろうか。
おまけに途中から遺跡の発掘調査まで兼ねるようになるんだから、実際にこのスタイルでやったら大問題。
遺跡の発掘は流石に少数ながら専門家が立ち会っているけれど、キャンプ場の整地は地元の人たちが何人か手伝っている程度。

これ、たまたま千明とかリンが見つけた遊休地をキャンプ場にしたい、という持ち込み企画ならまだしもねえ。
それならそれで、なでしこの家族とか綾乃が休日に手伝いに来たりといったアットホーム感、手作り感は強調出来るけれど、それでもいくら予算がないからって、これで事故とか起きたら県は責任取れるのだろうか。

それにリンの社畜っぷり。
土日もロクに休めず、終電近くまでの残業が続き、年末年始も出勤。
これでキャンプ場の為に取材をしたり、週末は片道4時間かけてバイクで”通勤”なんて生活を続けてると、キャンプ場が出来る前に過労でぶっ倒れそう。

休日の方が忙しそうなトリマーの恵那やアウトドアショップ店員のなでしこは、多分平日にシフトで休んだりしてるんだろうけど、小学校教師のあおいも土曜出勤は多いらしいし…
いや、これはこれでリアルなのか?!

――とあまりにも夢のないことを書き連ねてしまったけれど、それを除けば変わらぬ5人の「つかず離れずの関係」は良き。
この映画版はあくまで一つの可能性の未来。
それにとらわれずにテレビでの『ゆるキャン△3』、待っている。

<過去記事>


by odin2099 | 2022-07-31 18:57 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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