『戦え!!イクサー1』(1985)
2022年 08月 14日
主人公が美少女二人のバディ物で、等身大のヒーローのアクションと巨大ロボのアクションの二段構えにスプラッター、ホラー、それにエロティックな要素を加味し、平野俊貴監督は影響を受けた特撮やアニメにオマージュを捧げまくった、ターゲットを絞ったOVAならではのマニアックな作品。
敵方の出典がクトゥールー神話というのも、この頃はまだ知る人ぞ知るという程度の認識だったかと。

だからこその宙明節。
渡辺宙明の音楽がハマる。
もっともこの時の平野監督はまだ大人しめでそれっぽい曲が流れる程度だが、この後の「イクサー1」の続編や「破邪大星ダンガイオー」では要求が更にエスカレート。
「人造人間キカイダー」や「宇宙刑事シリーズ」に似た曲を発注するあたりはまだカワイイもんで、挙句の果てに「グレートマジンガー」や「鋼鉄ジーグ」、「マグネロボ ガ・キーン」のBGMをそのまま再演奏させるのはチトやり過ぎか。
また脇で出てくる地球防衛軍のメカは東宝特撮モノのパロディになっているのだが、欲を言えばこの場面だけ伊福部メロディを流した方がわかりやすかったかも?
30分程度の長さで物語は発端部分のみ。
流石にこれだけ見せられてもフラストレーション溜まるだけだが、はて、リリーズ時に続編製作はアナウンスされてたっけ?