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『女猫』(1983)

『女猫』(1983)_e0033570_21085278.jpg産婦人科医の美音子が、院長の琴枝と参加したパーティーで、とある女性が近づいて何かを渡そうとした瞬間、店内に銃声が響き渡った。
後日医院を訪れた栄子というその女性は、美音子に助けを求める。
栄子の妹・昌子は医科大の学長の息子と付き合っていたが、社長令嬢との結婚が決まったために殺害されたというのだ。
その証拠を掴んでいたため、栄子は連中に命を狙われたのだ。
実は美音子も琴枝も、かつてその学長父子に弄ばれた過去があったのである。

山城新伍が監督を務めた銃撃戦あり、カーチェイスあり、謎解きに裏切りに…と色々詰め込んだハードボイルド・タッチのエロティック・サスペンス映画。
<にっかつロマンポルノ>の一本で、出演は早乙女愛、岩城滉一、大塚良重、伊藤幸子、青木琴美、仁科まり子、名和宏、深江章喜、水上功治、せんだみつお。

早乙女愛がそれまでの清純派のイメージを覆し、大胆な濡れ場を披露したことで大ヒットを記録。
確かに彼女の豊満で美麗なバストは、それだけで客を呼べる価値がある、と思う。
併映は五月みどり主演の『ファイナルスキャンダル 奥様はお固いのがお好き』だったそうなので、これは何とも豪華な二本立てだ。
大ヒットも頷ける。

ただコミカルなパートも盛り込まれてはいるもののギャグは不発で、全体的に重く暗いトーン。
ロマンポルノだから当然裸のシーンが売りになるのだが、愛あるSEXよりも凌辱される場面が殆どなので、せっかく脱いでくれても直視し辛いし感情移入も出来ない。

一応の復讐劇としては成立してはいるものの、メイン格の人物の大半は死ぬか、心身ともに大きな傷を負うので誰一人幸せにならないというアンハッピーエンドだし、個人的にはゲイボーイが大勢出てくるのも勘弁してくれと言いたくなる(劇中でもその設定が全然活かされておらず、単なるお笑い要員と化しているし)。
これはもう割り切って早乙女愛、伊藤幸子、大塚良重、仁科まり子、青木琴美らの肢体を愛でるしかなさそうだ。


Commented by ピーちゃん at 2023-03-02 13:51 x
封切り当時、観ていました。アクションやストーリーも勿論ですが、早乙女愛の細身ながら豊満なオッパイを眺めるのを目的に映画館に足を運びました。愛ちゃんの揺れるバストや、ベッドシーンも良かったですが、意外な“掘り出し物”は、愛ちゃんのレスビアンパートナー役を演じた伊藤幸子と、彼女の元上司・パトロンだった名和宏との濡れ場。かなり長く濃厚なシーンが展開されて、思わず映画館の暗がりで唸ってしまいました。伊藤幸子は「演劇集団‣円」の所属女優で、公開当時、すでに50歳前後という信じられない年齢でしたが、スレンダーな肢体と色っぽい演技が圧巻でした。ただこの『女猫』以外での出演はあまり観(視)ることはないのが残念です。
名和と伊藤幸子との絡みは、まるでAV顔負けのエロさで、機会があったらDVDで再視聴してみたいと思います。
Commented by odin2099 at 2023-03-05 07:48
> ピーちゃんさん

コメント、ありがとうございました。
リアルタイムでは見られる年齢ではなかったので、気になりつつもスルーでした。
やはりこの作品、かなりヒットしたんでしょうね。
他にも気になる作品があるので、ちょこちょこチェックしていきたいと思っています。
おススメ等ありましたら、またお願いいたします。
by odin2099 | 2022-09-06 21:11 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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