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『テクノポリス21C』(1982)

『テクノポリス21C』(1982)_e0033570_21460761.jpg犯罪が多発するセンチネル・シティ。
それに対抗するべく、特捜マシーン隊テクノポリスが結成された。
そんな折、新型戦車テムジンが何者かに奪われ、市街地を暴走し始める。

スタジオぬえが全面的に参画したSFアニメ。
テレビシリーズ化を目指していたが頓挫し、その後テレビスペシャルとして放送とアニメ誌などに告知されたことで期待を煽ったが、結局は全国5館で夏休みモーニングショーとして限定公開された。
朝早くから映画館に並んだっけ。
一般的には無名だろうけど、この作品無かりせば『超時空要塞マクロス』や『バブルガムクライシス』は生まれなかった、という点では大事な作品。

当時のメモを見ると「ストーリーのテンポも音楽も良い。ギャグのシーンもふんだんにあり、大変面白い」と書いていた。
そんなに面白かったっけ?と思いながら見直してみたけど、テクノロイドたちのデザインは今でも古びてない。
ただ記憶にあるほどロボットたちの活躍シーンは少ないし、バディ物としてもイマイチ。

またメカはディティールにまで凝った描写が見られるけれど、全体的に作画は荒れ気味で人間様よりメカの方が大事だったと見える。
ドラマ運びにも若干もたつきが感じられるし、人間側のキャラも弱い。
ギャグ?そんなにあったっけ?

音楽は久石譲で、まだ『風の谷のナウシカ』や『Wの悲劇』などで注目される前。
ちょっと大野雄二っぽい感じもするのだが、主演の安原義人の軽い演技には合ってる感じ。
主題歌を歌っているのは『無敵鋼人ダイターン3』の藤原誠で、後に『マクロス』の主題歌も担当する。

物語の時代設定は西暦2001年、凡そ20年後の近未来が舞台だったんだなあ。
残念ながらこんなハイテク都市は生まれなかった代わりに、メカを悪用した凶悪犯罪も多発しておらずこの点は良かったのだけれども、もっと未来都市は輝いているものだと夢を抱いていたのに…。


by odin2099 | 2022-09-20 21:50 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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