『名探偵コナン/紺碧の棺』(2007)
2022年 10月 05日
ようやく捕えた犯人は、「神海島」と「ジョリー・ロジャー」という言葉を残すと気を失った。
一方コナンたちは、バカンスで神海島を訪れていた。
最近海底の古代遺跡・海底宮殿が発見され、また300年前にアン・ボニーとメアリ・リードという二人組の女海賊が財宝を残したという伝説でも知られているため、観光客で賑わっていた。
その中には財宝目当てのトレジャーハンターたちも混じっていた。
コナンたちは島の観光課が用意した宝探しのスタンプラリーに参加し、蘭と園子はダイビングを楽しんでいたのだが、トレジャーハンターの一人がサメに襲われ死亡する。
調査の結果これは事故ではなく、殺人事件だと判明。
その報告を受けた目暮警部は、これが強盗事件とも繋がりがあると睨み、自ら調査のために島へと乗り込んでくる。
そして海底遺跡と言えば与那国島だが(現在までのところ、人工物ではなく自然に出来たものという説の方が有力らしい)、今回の舞台はこれがモデルになっているのだろうか。
ただし今回の作品に関して言えば遺跡そのものはどうでもよく、女海賊の財宝を隠した場所が海底に沈んでしまった、というシチュエーションのみが必要だったから、与那国島海底地形そのものは関係ないといえば関係ない。
ちなみにエンドロールで映し出される美しい海中の風景は、沖縄ではなくバハマの海のようだ。
で今回の謎解きなのだが、ふむふむ、なるほどと思える部分もあるけれど、前哨戦となるスタンプラリーのクイズを含め何だか無理矢理っぽく感じるのは自分だけ?
海賊の遺したお宝地図に基づいて作られたスタンプラリーは、そもそも出題者が回答を知らない時点で成立しないだろうし、謎を解いたら解いたで観光客の身に危険が及ぶ代物だったのだから、物語の小道具としてはちょっとお粗末かなあと思う。
ところで今回、小五郎が眠らされる場面がない。
謎解きの場にはコナンと蘭と園子、それに犯人サイドの人物だけで小五郎をはじめとする他のメンバーがいなかったからだが、コナンが得意気に推理を披露した後で蘭たちには「小五郎から聞いた」と説明するのだが、これってすぐにバレないか。