『戦え!!イクサー１／ACT.III 完結編』（1987）

１作目、２作目に比べると尺が伸びた完結編。

クトゥルフが単なる地球侵略集団ではなく、元は哀れな宇宙の放浪者だったこと。

その指導者サー・バイオレットがその心の隙をビッグゴールドに付け込まれ、操り人形とされて侵略者と化したという背景も明らかにされる。

戦いは激しさを増し、敵に手に落ちた渚はイクサー１に襲い掛かる。
だが体の自由は奪われても渚の心はイクサー１と共にあり、その想いを汲んで渚を倒したイクサー１は完全にシンクロし、最強の力を得てイクサー２とビッグゴールドを消滅させる。
地球を再生させたイクサー１はクトゥルフの民を率いて再び放浪の旅へ出て、渚たちは別の世界で何も知らずに平和な生活を送るというラストは、一応はハッピーエンドということか。

２作目では「ハカイダーのテーマ」に似た「イクサー２のテーマ」が出てきたが、今回はイクサー１と２の最終決戦の場面に流れるのが「鋼鉄ジーグ」のＢＧＭ。
更にビッグゴールドに勝利を収めた時に流れるのが「マグネロボ ガ・キーン」のＢＧＭ２曲をメドレーで繋いだもの。

似た曲ならわかるけれど、別作品の曲をそのまんま（もちろん音楽テープを流用しているのではなく、アレンジを変えての新録ではあるのだけれども）使うというのは道義的にアリなのかなあ？というのは当時からの疑問点。
良い音で、しかもステレオサウンドで聴けるというのは、単純に宙明ファンとしては嬉しいけどね。

ちなみに渚が死ぬ前にイクサー１にかける言葉は「勝ってね、きっと勝ってね」。

これ、某有名作品でヒロインが死ぬ前に言う台詞と同じだよなあ…。