『学園特捜ヒカルオン』(1987)
2022年 10月 22日
だが彼は、学園に巣食う邪教集団の正体を掴むために送り込まれた潜入捜査官だった。
パートナーで担任教師の葉月あづみと組んで捜索を開始した光は、街の有力者を親に持ち学園を牛耳っている不良学生を伸したが、黒幕は他に居た。
その魔手は今、光のクラスメートである椎名弥生に延びようとしていた。
<宇宙刑事>のフォーマットを学園モノに置き換えており、音楽ももちろん渡辺宙明。
平野俊貴(平野俊弘)の「戦え!!イクサー1」や「破邪大星ダンガイオー」も含め、この頃の宙明先生はセルフパロディ的な作品を多く手がけているが、快くそれを受け入れているのが度量の広さだろう。
最近Blu-rayが発売されたこともあって、初見から35年ぶりに鑑賞。
いや、実際にはその後も何回か見ているが、それでも最後に見たのはおそらく30年以上前だ。
お話はテレビシリーズの一挿話といった感じなので、これといって面白さはない。
ヒカルオンこと光とあづみの背景組織や、邪教集団ウラーが何者なのかや、ついでにいうと光は今回転入生として現れるが、あづみは既に教師として赴任しているということは、どれだけ前から探っていたのかとか、そういった説明は一切なし。
それとこの作品は18禁ならぬ15禁レーベルでのリリースなので、ちょっとエッチなシーンも用意されてはいるものの、その露出度やボリュームは当時のテレビ作品よりもむしろ少ないくらいだ。
ただひたすら「宇宙刑事がやりたかったんだなあ」という熱意だけが伝わってくる。
実際、オープニング映像をはじめ数々のアクションシーンなどのキャラクターの動きや、カメラワーク、カット割りも完全にコピー。
なかったのはジャスティス=ブレードを奮うシーンに、ストリングスで始まる「レーザーブレードのテーマ」モドキが流れなかったことぐらいで、流石に照れや遠慮があったのか、いくらなんでもそのままじゃ、と遠慮があったのかわからないが、どうせならとことんやったら良かったのにな、と思う。
ちなみにもしこの作品がシリーズ化されたとしたら、光とあづみは毎回異なる学校へ行くことになったのだろうか。