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『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』(1984)

『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』(1984)_e0033570_16133646.jpgベストセラー作家ジェーンの元に姉の夫からの郵便が届く。
姉の夫は行方不明で、その死体と思われるものが発見されていた。
続いて今度は姉から、命の危険にさらされているのでその郵便を持って助けに来て欲しいとの連絡が。
送られてきたのは宝の地図だった。
単身コロンビアへ向かったジェーンはさっそく謎の男に地図を狙われるが、通り掛かった冒険家のジャックに既の所を救われ、途方に暮れた彼女は、この胡散臭いジャックを現地ガイドとして雇うことにする。
斯くして彼女は、自らが書く小説さながらの大冒険を繰り広げることに。

ということで劇場公開以来、実に38年ぶりに再見。
ロバート・ゼメキス監督は、これ以前に『抱きしめたい』『ユーズド・カー』の2作をスピルバーグの下で監督しているが、何れも興行的には失敗。
ようやくこの『ロマンシング・ストーン』がヒットし、次回作に選んだのが世界的に大ヒットを飛ばした『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だったから、これが文字通りの出世作ということになる。

同時期に師匠のスピルバーグも、同じく冒険活劇である『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』を発表しているが、あちらが息つく暇もないスリルとアクション、サスペンスで畳みかけてくるのに対し、こちらも同工異曲でありながら、最初から最後までノンストップではなく、随所にほっと息を抜けるシーンがある。
これは大事なことだと思う。

またあちらは画面全体の暗さ、重さから来る疲労感がどっしりと感じられるが、こちらは明るく、間の取り方が上手く、リズムも良い。
正に緩急自在だ。
初見以来、この感想は変わらなかった。

【ひとこと】
冒頭の劇中劇、流れている音楽は『西部開拓史』のタイトル曲だったんだ。


by odin2099 | 2022-10-22 16:19 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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