『銀河英雄伝説 Die Neue These/策謀 第二章』(2022)
2022年 10月 31日
幼帝を誘拐した門閥貴族連合の残党たちは、銀河帝国正統政府を称し自由惑星同盟へ亡命した。これを受けて同盟政府は軍部への介入を強化、ユリアンにフェザーンへ赴任せよとの軍令が下る。
前作は要塞対要塞の派手な激突があり、帝国と同盟による艦隊戦も描かれていたが、今回のパートでは艦隊戦どころかアクションシーンらしいアクションシーンも存在しない。
ひたすら政府内の会議、軍部内でのディスカッション、テレビ番組や街中での議論・討論などに明け暮れている。
これだけ動きのないアニメーション映画も珍しいのではないか。
かといって物語がつまらないわけではない。
腐敗した民主政府と、善政を敷く独裁政治はどちらが良いのか、といったテーマを正面から叩きつけてくる。
この究極ともいえる人間ドラマを、僅かな動きだけで大画面に耐えるだけの作品に仕立ててみせる。
スタッフは辛うじてそれをやってのけた。
そう感じる。
しかし、ユリアンが現実にいたら凄く周りから嫉妬されそう。他のどんな人が別の任地に赴任する事になってもあんなんしてもらえないだろう。
ユリアンは何でも出来て、しかも周囲から可愛がられ過ぎるんだよね。
ヤンは予定ではもっと早くに退場する筈だったみたいだけど、確かにそうでないとユリアンは埋没しちゃいかねない。
単なるヤンの二番手でしかなくなっちゃうから。
逆にラインハルトの場合、キルヒアイスの退場がもう少し遅かったら、多少は幸せになったかも。
崇拝者や利用しようとする者はいても、内面を打ち明け共有する存在を永遠に失ってしまったから。





