『クライシス・オン・インフィニット・アース/最強ヒーロー外伝』
2022年 12月 13日
内訳は『スーパーガール<フィフス・シーズン>』第9話、『バットウーマン<シーズン1>』第9話、『フラッシュ<シックス・シーズン>』第9話、『アロー<ファイナル・シーズン>』第8話、『レジェンド・オブ・トゥモロー<フィフス・シーズン>』第1話で構成。

ということでヒーローが大集結するのだが、これは予備知識ないと辛い。
誰と誰が同じ番組に出ていて、誰と誰が面識があり、そしてどういう関係なのか、見ていて混乱すること間違いなし。
一応は過去のクロスオーバー作品を見ているので、それに出ているキャラクターは何となくわかるのだが、新顔が出てきたり、更なる別の世界と繋がったりすると誰が誰やら…。
<アローバース>ではない配信ドラマの『タイタンズ』や『ドゥーム・パトロール』、60年代のテレビドラマ『怪鳥人間バットマン』、ティム・バートン監督版の『バットマン』、90年のテレビドラマ『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』(これは前作にも登場済み)の他、『ヤング・スーパーマン』、『ゴッサム・シティ・エンジェル』、『ルシファー』、『ブラックライトニング』、『スワンプシング』ともリンク。
他にもアニメ版の「バットマン」シリーズでブルース・ウェインを演じ続けていたケヴィン・コンロイが初めて実写版にブルース役として出演したり、アトム役のブランドン・ラウスが二役で『スーパーマン・リターンズ』以来のクラーク・ケントを再演したり、現行の<DCユニバース>でバリー・アレンを演じてるエズラ・ミラーが登場したりで、二人のフラッシュが顔合わせし(厳密には今回の作品では3人のフラッシュが登場する)、スーパーマンとスーパーマンが激突し(自分自身と戦うのは2度目だとかいう台詞があったりして)と、長くDCのドラマや映画に親しんできた人なら狂喜乱舞のお祭り作品になっている。
この、映画、ドラマ、アニメ全てをクロスオーバーさせようという試みは、今後のDC作品、そしてマーベル作品も狙っていて、これが上手く行けば過去の作品が現役作品同様の商品価値を生み出すことになるというのも美味しい話だ。
今回一番驚いたのが、アローことオリバー・クイーンが死んでしまうこと。
劇中では何度か彼を蘇生させようという試みがなされるので、最終的には皆の元へ戻ってハッピーエンドなのかと思いきや、結局彼が身を挺して世界を救ったということで終わってしまう。
そしてこれまで別々だった世界も統一されることに。
『アロー』自体もこのシーズンでもって放送を終了したそうだが、ラストも彼への花道のような終わり方だった。
1時間ドラマ5話分でどことなく水増し感があり、兎にも角にもキャラクターが右往左往しているだけの印象を受けたが、それでもヒーロー大集合のワクワク感は損なわれていない。
ただ<アローバース>は『アロー』が終了したことや、他の作品も次々と終わりを迎えてる関係で、これが最後のクロスオーバー作品になると言われているのが残念。
だがまた違った形で実現されれば楽しい。