
サモ・ハン、ユエン・ウーピン、ドニー・イエン、チン・カーロッ、ユン・ワー、マース、ツイ・ハーク、アンドリュー・ラウ、エリック・ツァン、ブルース・リャン、チン・シウトン、スタンリー・トン、ション・シンシンetcetc…。
門外漢の自分でも知ってるくらいの香港映画を支えた俳優、スタントマン、監督らが続々と登場。
京劇にルーツを持つカンフー映画の成り立ちから、ブルース・リーの登場で革新が起こり、その死と共にその灯が消えかけた時にジャッキー・チェンが現れ、黄金の80年代を過ごすものの現在は…。
ショウ・ブラザースもゴールンデン・ハーベストも既になく、低迷する香港映画界の栄枯盛衰もシビアに描かれるし、今なら許可が下りないだろうクレイジーな撮影現場の裏側を、実際の映像を見せながら当人たちの口が語ってくれるというドキュメンタリー映画だ。
ジャッキー・チェンやユン・ピョウ、ジェット・リーらの出演がないのは残念だが、そこは大人の事情とやらがあるのだろう。
代わりと言ってはなんだが、『ドラゴン怒りの鉄拳』、『酔拳』、『プロジェクトA』、『ポリス・ストーリー/香港国際警察』、『冒険活劇/上海エクスプレス』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明』、『七小福』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝 アイアン・モンキー』らの名場面も流れる。
怪我なんて日常茶飯事だったということが異口同音に語られるが、その一方で重傷を負ったり命を落とした者がいたことはサラっと触れられるだけ。
流石にそちらに踏み込むことは避けたようで、「光と影」と呼ぶには「影」の部分が足りないとは思うが、一方で「光」の部分――素晴らしいスタント場面の数々を見ているだけでも興奮している自分がいる。