ギリシャ神話、北欧神話、ケルト神話、オリエント神話、エジプト神話、インド神話、マヤ・アステカ・インカ神話…を簡潔に紹介したダイジェスト本の類なのかと思って読み始めたのだが、肝心の神様や神話に関する記述は殆どなく、各地に残された神話が成立した歴史的背景や変遷していった過程を解説した本で些か面食らった。
これはこれで大変興味深く読み終えたのだが、もう少しそれぞれの神話の構造や登場する神々の説明、そして何よりも肝心の神話そのものに紙数を割いて欲しかったところだ。
となると今よりも倍以上のボリュームになるのは必定だろうとは思うが…。
なお、本書は日本神話については触れていない。
紙数の関係か系統が違うと判断したのだろうか。
また、ケルト神話の中ではアーサー王の伝説についても解説しているが、やや時代が下り過ぎたかなという気もしないでもない。