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『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

<ハリー・ポッター>も6年目に突入。
前作でシリウス・ブラックが退場したのに続き、今度はダンブルドアが…。
そしていよいよスネイプの存在感が増し、ハリーを虐めるだけの存在に落ちていたドラコ・マルフォイが復権。
ただハリーの好敵手というよりは、抗えない運命に翻弄されるか弱い存在に見えてしまうのが彼の限界か。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』_e0033570_183033100.jpg今回もハリーは周囲の無理解から孤立するが、ハリーの級友たちは態度がコロコロ変わる。
何か良くないことが起きると、例えばマルフォイの扇動がなくてもハリーを元凶扱いするが、事件が解決すると一転して英雄扱い。
終始ハリーの味方であり続けるのはハーマイオニーとジニーだけ(ロンは嫉妬に駆られてハリーと仲違いしたことがある)。
こんな環境でハリーもよく我慢してられる。

そのジニーとハリーは遂に結ばれる。
チョウに片想いしていたハリーは前作で恋人になりかかるが、結局二人の仲はこじれてしまう。
本作でのチョウは一気にその他大勢扱いに格下げ。
一方のジニーは一、二作目では憧れるあまりにハリーの前では挙動不審になったりもしたが、その後はネビル、シェイマスと相手をとっかえひっかえの肉食ぶりを発揮するのだが、何故か本作では唐突にハリーにベッタリ。
ハリーもハリーで急にチョウじゃなくジニーが気になりだすのが納得いかないのだが、もう少し上手く描けなかったものだろうか。

ところで副題にある「謎のプリンス」は、劇中では「半純血のプリンス」と呼称される。
原題”Harry Potter and the Half-Blood Prince”が発表された時に、翻訳家は”Half-Blood”を「混血」と訳し仮題を『ハリー・ポッターと混血のプリンス』と発表したものの、後に改めた経緯がある。
「謎のプリンス」では意味不明だし、「半純血のプリンス」ではタイトルとして収まりが悪い。
何故「混血のプリンス」では駄目だったのだろうか。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/13917716/
https://odin2099.exblog.jp/24738932/
https://odin2099.exblog.jp/27607782/


by odin2099 | 2023-03-09 21:56 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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