『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
2023年 03月 09日
前作でシリウス・ブラックが退場したのに続き、今度はダンブルドアが…。
そしていよいよスネイプの存在感が増し、ハリーを虐めるだけの存在に落ちていたドラコ・マルフォイが復権。
ただハリーの好敵手というよりは、抗えない運命に翻弄されるか弱い存在に見えてしまうのが彼の限界か。

何か良くないことが起きると、例えばマルフォイの扇動がなくてもハリーを元凶扱いするが、事件が解決すると一転して英雄扱い。
終始ハリーの味方であり続けるのはハーマイオニーとジニーだけ(ロンは嫉妬に駆られてハリーと仲違いしたことがある)。
こんな環境でハリーもよく我慢してられる。
そのジニーとハリーは遂に結ばれる。
チョウに片想いしていたハリーは前作で恋人になりかかるが、結局二人の仲はこじれてしまう。
本作でのチョウは一気にその他大勢扱いに格下げ。
一方のジニーは一、二作目では憧れるあまりにハリーの前では挙動不審になったりもしたが、その後はネビル、シェイマスと相手をとっかえひっかえの肉食ぶりを発揮するのだが、何故か本作では唐突にハリーにベッタリ。
ハリーもハリーで急にチョウじゃなくジニーが気になりだすのが納得いかないのだが、もう少し上手く描けなかったものだろうか。
ところで副題にある「謎のプリンス」は、劇中では「半純血のプリンス」と呼称される。
原題”Harry Potter and the Half-Blood Prince”が発表された時に、翻訳家は”Half-Blood”を「混血」と訳し仮題を『ハリー・ポッターと混血のプリンス』と発表したものの、後に改めた経緯がある。
「謎のプリンス」では意味不明だし、「半純血のプリンス」ではタイトルとして収まりが悪い。
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