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『妖怪の孫』(2023)

ホラー映画かコメディ映画のような題名だが、ホラー映画よりも恐ろしく、コメディはコメディでもブラックコメディで笑うに笑えない作品。

「妖怪」とは”昭和の妖怪”と呼ばれた岸信介元総理。
そして「妖怪の孫」とは……言わずと知れた安倍晋三元総理。

『妖怪の孫』(2023)_e0033570_20435995.jpg安倍元総理が残したものは何か。
その長期政権下で日本はどう変わっていったか。
それを追及してゆくドキュメンタリー映画である。
タイムリーというか、今渦中にある人物も次々と登場してくる。
監督は、菅元総理を追いかけた『パンケーキを毒見する』の内田雄人。
これまた強烈な一本だ。

日本が世界から取り残され、国民の生活が苦しくなる一方で、”戦争”という危険な道へ一歩一歩近づいていく様が具に描かれていく。
見ていてこれほど恐ろしく、かつ腹立たしい映画もそうそうあるものじゃない。
対象となる人物が故人であっても、擁護も弁護も出来ない。
断じて許すべからざる所業の数々。
後戻り出来なくなる前に、国民一人一人が真剣に向き合い、正していかなければならない問題だろう。

客席は満員。
また普段見かけないくらいの年齢層の高さだったが、もっと若い人にも見てもらい、危機感を共有して欲しい。
「本当にこれで良いのか」をじっくりと考え、判断する材料になるはずだ。

【ひとこと】
引用されている発言の大半には字幕が付くのは有難い。
もっとも活舌が悪く何を言ってるのかわからない部分は、字幕を追っていても何が言いたいのかよくわからないのだが。


Commented by ふじき78 at 2023-06-05 01:42 x
ない物ねだりとは分かっているけど、コナンくらい入ってくれれば日本が変わるかもしれないのになあ。
Commented by odin2099 at 2023-06-05 19:48
> ふじき78さん

それでも結構入ってる方じゃない?
自分が見た時は9割方埋まってたよ。
by odin2099 | 2023-03-22 20:46 |  映画感想<ヤ行> | Trackback | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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