『ダンジョン&ドラゴン』
2023年 05月 07日
ジョエル・シルバーがプロデュースし、脇役とはいえジェレミー・アイランズやソーラ・バーチをキャスティングしているのだから決して低予算映画というワケではないはずだけれども、その出来上がりは今一つ。
これ以降に作られたもっと低予算の映画でも、CGを多用して「見られる」画面作りがなされているのだから、丁度技術面での過渡期に作られたんだと言えそう。
なんせこの作品の前年には『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』が、翌年には『ハリー・ポッターと賢者の石』に『ロード・オブ・ザ・リング』が公開されているのだから、以前にも書いたけれどタイミングが悪かったということもあったのかも知れない。
逆に技術革新が起こる前の精一杯が見られるし、その技術の進歩を図る一つの尺度にはなりそうだ。
見るのは今回がおそらく3回目くらいだが、お話は正直あまり面白くはない。
主人公がおちゃらけてるのでコミカルなティストの映画なのかと思いきや、ギャグが盛り込まれてるのは前半までで、中盤以降は主人公とそのお仲間はしょっちゅう捕まってるし、主人公の相棒は無残に殺されちゃうし、宝探しのアイテムも、せっかく手に入れた切り札もあまり役に立ってるようには見えない。
もし『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』が先に公開されていたら、もっとお色直しというか手直しして、ストーリー面でも何らかの工夫が施されていたのかも。
キャラクターにもっと深みを持たせるとか何とか。
それを考えるとつくづくタイミングが悪い映画だったのかもなあという思いが強くなる。
ちなみに『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローの誇り』はこの映画のリメイクだと思っていたのだが、お話は全くの別物でビックリ。
どちらも同じゲームが原作の筈だが、ストーリーはそれぞれ独自のものってこと?
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