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『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』

『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』_e0033570_8354141.jpgインディの言うことをちっとも聞いてくれない、融通が利かない頑固親父で学究の徒ヘンリーSr. 。
この時少しでも息子のために時間を割いてくれていたら、もう少し常識的な対応を取ってくれていたら、ひょっとするとコロナドの十字架を奪い返されることもなく、冒険家の道を選ばなかったかも知れない。
この映画はそんなインディの少年時代から始まるが、オープニングで既に父親との相性が悪いことが明示される。
この似てないようで似てる父子が如何に距離を縮め、相互理解とまではいかないがとりあえず妥協して和解するまでの物語だ。

またヘンリーは旧友のブロディ共々トラブルメーカーでコミックリリーフの役割を担い、物語上のアクセントとなって時に不安を煽り、時に息抜きともなっている。
ドジで足手まといになることも多いが、憎めないキャラクター……という認識だったのだが、繰り返し見ているうちに笑えるどころか、段々とイラつかせる存在に感じられるようになってきた。
インディに同情こそすれ、父ヘンリーやブロディを許す気持ちにはなれないのは、年々自分に堪え性がなくなってきたせいかもしれない。

今回のヒロインであるエルザもイラつかせるキャラクター。
前2作のヒロインとは違い、今回は悪女。
ボンドガールにもボンドの味方になる女性と、ボンドを罠にかける女性がいるので、こちらのシリーズにも似たような役回りのキャラを配しようとしたのかも知れない。
ご丁寧にも演じたアリソン・ドゥーディはボンドガールの出身だが、インディ父子を手玉に取りながらも非情に徹しきれず、かといって味方することもない小悪党というポジションに落ち着いてしまったのは惜しかったかも。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/7468591/
https://odin2099.exblog.jp/28692228/


by odin2099 | 2023-05-22 19:42 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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