『キングダム/運命の炎』(2023)
2023年 07月 31日
そんな折、突如趙国が大軍をもって攻め寄せてきた。
秦国防衛の総大将に任ぜられた王騎の下、信は「飛信隊」と名付けられた別動隊を任され、特殊任務に就くことになる。
趙からの脱出を手引きしてくれた恩人である紫夏と嬴政の絡みは、紫夏役の杏の熱演もあって涙無くして見られないシリーズ屈指の名場面。
吉沢亮も終始良い表情を見せていて、嬴政の「中華統一王」を目指すという決意に十分な説得力を与えている。
馬陽の戦いでは、前作までの一兵卒ではなく、百人将としてリーダーシップを発揮し始めた信の成長が鍵となる。
そしてこれまで得体のしれない存在だった王騎の、天下の大将軍たる所以も明らかに。
またアクションとしては信と羌瘣との阿吽の呼吸で敵兵をなぎ倒すコンビネーションプレーが見物で、狷介孤高としていた前作からの彼女の成長も感じられる。
そして相変わらず切れの良い清野菜名のアクションは美しい。
以前この映画版は三部作になるというようなことを聞いた覚えがあり、だからこそ前作のラストには本作の予告が付いたのだと思っていたのだが、実は本作は完全に物語の途中、いわゆるクリフハンガー状態で終わる。
新登場キャラクターは顔見世だけだし、主人公は絶体絶命の窮地に追い込まれているし、正に「まさか」という結末だ。
一方でどうやら五部作になるとの噂も聞こえてきているし、いくら何でもこのまま宙ぶらりんで放置では観客が暴動を起こしかねない。
とりあえず今作55億らしいっすよ。
もう一回みたいな。
「2」と「3」は同時撮影されてるんだろうなと考えてて、「3」の結果次第で「4」を作るのかなと思ってたんだけど、製作陣は「売れる」と踏んで強気になってたんだね。
こうなると後は何作作るかだなあ、スケジュールの問題もあるし。
「4」で終わるのか、それとも「5」か「6」ぐらいまでは行くのか。
いずれにせよ楽しみ。
「4」は来春か来夏の公開になるのかな。