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『ハロウィーン・パーティ』 アガサ・クリスティー

『ハロウィーン・パーティ』 アガサ・クリスティー_e0033570_20485773.jpgハロウィーン・パーティに参加していた少女が、その翌日死体となって発見された。
彼女はその日、「殺人を見たことがある」と吹聴していたことから、犯人は彼女の口を封じようとした可能性がある。
パーティーの参加者の一人である推理作家のアリアドニ・オリヴァは、旧知のポアロに救いを求める。
ポアロは早速現地に住む旧友の元警部に、住人たちの様子や周辺で過去に起こった殺人事件がないかを尋ね、更に聞き込みを開始する。

殺された少女は虚言癖があり、彼女の言うことを誰も信じていなかったし、パーティの参加者には子供が多く、癖のある如何にもな人物が見当たらない代わりに、パーティには参加してない地域の住人や、過去に幾つか起こった殺人や不可解な事件の関係者が何人も登場するので、読んでいる時はかなり混乱した。

何故少女が殺されねばならなかったのか、そして犯人の目的は何かについては当然のように捻りが加えられており、「〇〇についてしばしば言及があるということは××は大きな関りがあるのだな」とか、「ここで△△が出てきたから□□は関係なさそうだ」とか頭を悩ませながら読み進めていったのだが、最後は急転直下、「えー、〇△と×□はそういう関係だったの?」と見事に予想は外れた。
というより、読後もあまり得心がいっていないのだが。

さて、まもなく公開されるケネス・ブラナー監督・主演のエルキュール・ポアロ物第三弾『名探偵ポアロ/ベネチアの亡霊』の原作がこれなのだが、映画のチラシの裏に書かれた粗筋を読む限り、かなりアレンジを加えたというよりも、殆ど別物という印象を受けたが、実際の映画はどうなっているだろうか。
前2作に比べて知名度の点では劣るし、全体的に地味な印象を受けたので、娯楽作品というより玄人向けの作品に仕上がっていそうだが。
by odin2099 | 2023-09-13 20:51 | | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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