
「BOND IS BACK IN THEATERS 2023」
「60 YEARS OF BOND」
「BOND is BACK in 4K!」
日本公開から60周年を迎えるアニバーサリー・イヤーを記念し、厳選された10作品を4Kレストア版でリバイバル・ロードショー!
――という企画の第1弾5作品の公開が始まったので早速見に行ってきた。
先ずはシリーズ10作目、ロジャー・ムーア主演の『私を愛したスパイ』で、これが劇場での初鑑賞。
窮地にあっても冷静さとユーモアを失わず、余裕綽々で対処するロジャー・ムーアが格好良い。
ムーアはこの頃が一番格好良かったんじゃなかろうか。
また今回はジェームズ・ボンドとタメを張る女性スパイが出てくるのが新機軸。
演じているのはバーバラ・バックで、これが実にエロくて良い。

グラマラス過ぎてバックは凄腕のスパイには全然見えないのと、終盤に敵のアジトに捕らえられた後はボンドの救出を待つだけなのが惜しいのだが、時代を考えればこれでも女性が活躍している方だろう。
今だったら自力で脱出し、ボンドの鼻を明かすようなシチュエーションが設けられたろうが。
近年のダニエル・クレイグ版「007」は終ぞ馴染めずに終わったが、あちらになかったものがこちらにはある。
今ではCGを多用するところだが、ミニチュアを使った大掛かりな特撮シーンも味がある。
いつも傷を負いながらギリギリで任務をこなしてるクレイグの方がリアリティはあるのだろうが、「007」の魅力はハードなアクションだけではない。
常にハラハラドキドキ、全力疾走では見ている側も疲れてしまう。
その合間にほっと息抜き出来る場面、クスリと、あるいはニヤリと出来る場面が必要なのだと改めて感じた。
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