香港を目指すフェイフォンらは、途中で海賊が横行し治安が悪化した町へ立ち寄る。
見かねたフェイフォンは自警団を結成し、敵の本拠地へ乗り込むのだが…。

シリーズの5作目でツイ・ハークが監督に復帰。
フェイフォン役はチウ・マンチェクが続投し、父親や弟子たちレギュラーメンバーは勢揃い。
そしてイー役のロザムンド・クワンも帰ってきた。
ということで海賊退治というメインプロットとは別に、フェイフォンを巡ってのイーと、前作から登場した妹メイとの三角関係がサブプロット。
フェイフォンの心が二人の女性の間で揺れ動いてるということはないのだが、色々と勘違いした弟子たちが事態を更にややこしくさせているドタバタが可笑しい。
相変わらず「そんなバカな」と言いたくなるような、人間離れしたアクションシーンの連発だが、時代の流れなのか今回はフェイフォンや弟子たちが銃を乱射しているのに違和感が。
シリーズの特徴の一つが失われたような気がする。
そしてチウ・マンチェクの表情も演技も固い。
ウォン・フェイフォンのキャラクターには生真面目さだけじゃなく、もっと邪気や稚気、それに愛嬌が必要だったことが改めて浮き彫りになってしまった。
ただ動けるだけでは駄目なのだ。
イーとメイ姉妹とのやり取りも、ジェット・リーならもっと面白さが増したであろうに。
それにしても発売告知までなされながら、4作目、5作目のDVD化が中止になったのは返す返すも残念。
画面が全体的に暗いので、DVDやBlu-rayの画質だったら、もっと鮮明に見えたかも。