
高名なピアニストが創設した音楽アカデミーの出身者が、次々と殺害されるという事件が起きた。
彼が作った音楽ホールの杮落し公演に招かれていたコナンたちだったが、コンサート本番に向け出演者が襲われるなど数々の不審な事件が続く。
そしてコンサート当日、会場は次々と爆発を起こし、蘭たちに危険が迫る…!
劇場版『名探偵コナン』の12作目で、被害者でもあるゲストヒロインの比重が高いため、小五郎や少年探偵団らレギュラーメンバーの出番は少ない。
流石に蘭の扱いは別格だし、コナンの数少ない協力者としての哀の存在感は大きいが、小五郎はトンチンカンな推理を披露して顰蹙を買うだけ。
あと目立っているのは佐藤刑事くらいで、これまでのシリーズ作品とはちと様子が違う。
また音楽が重要な役割を占め、特に事件解決の鍵は絶対音感。
ということで犯人の動機や犯行の手口も含め、難易度はかなり高い。
映画館に足を運んだ子供たちの内、どのくらいが内容を理解出来たものやら。
ただ個人的にはかなり面白く拝見した。
飛び抜けて傑作だとは思わないし、むしろ見る人を選ぶタイプの作品だと思うが、古典的な探偵小説をベースに捻ったシチュエーションやカラクリを追加したなという印象。
音楽映画としても良し。