人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『WATARI AND FANTASTICS』(1970)

『仮面の忍者 赤影』を海外向けに再編集したNinjascope:Magical World of NinjasWATARI:THE CONQUERORに続く劇場版第3弾。
第三部「根来編」から第1話(通算第27話)、第2話(28話)、第7話(33話)、第8話(34話)、第9話(35話)、第11話(37話)、第13話(39話)をセレクトして構成している。
個々のエピソードは面白いんだろうけど、棒繋ぎの上に上映時間は2時間超えなので流石に途中でダレてくる。

『WATARI AND FANTASTICS』(1970)_e0033570_18453825.jpgテレビ版での第三部のオープニング・ナレーションは「悪大将、夕里彈正の反乱を知った織田信長は、居城清洲から小人数を率いて京の都へ急いだ。しかしその道筋には彈正に味方する根来の忍者が、恐ろしい怪獣を操って待ち構えている。道中の無事を願う信長は、飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ…」となっていて、弾正は根来忍者だけではなく朝倉氏や朝井氏、六角氏などと連携して信長を叩こうと画策しており、信長もそれに対抗して勝家や秀吉に出陣を命じているあたり、一応は史実に即した物語になっている。

信長が自ら弾正と切り結ぶチャンバラも、「怪忍獣」と称する巨大怪獣がワラワラと出現する世界も、現実と繋がる最低限の基本線は押さえておかなければ荒唐無稽の大嘘は活きてこない。
端から何でもありでは白けるだけだ。
ちなみにナレーションでは信長は清州城を居城としているとあるが、作中に出てくるのは岐阜城だし、実際にこの頃の信長は本拠を小牧山城から移している。

相変わらず「青影」は終始「ワタリ」と呼ばれているが、前作と違って『大忍術映画ワタリ』の主題歌が唐突に挿入されたりはしない。
音楽は基本テレビ版そのままのようで、『赤影』の主題歌もそのまま日本語歌唱のまま劇中で流れるし、お馴染みのBGM(例えば「白影のテーマ」とか)が何度も何度も流れてくるのも総集編あるあるだ。

ただ台詞は全て英語に吹き替えられているので、サムライやニンジャが英語で会話している場面はシュール。
「織田信長」はともかくとして、「暗闇鬼堂」「十六夜月心」「ましらの甚内」といったキャラクター名もそのまま発音されているので、あちらの人にはチンプンカンプンだったのでは?
by odin2099 | 2023-10-18 20:12 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

悪文礼賛


by Excalibur(エクスカリバー)
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31