『ロスト・キング/500年越しの運命』(2022)
2023年 10月 19日
容貌醜く「簒奪者」と呼ばれ、希代の悪人とされた彼は、勝者によって語られる歴史によって必要以上に貶められているのではなかろうか。ただこれは比喩表現なのだろうが、しばしばリチャードの幻影と語り、直感で物事を進め、かなり強引に自説を主張して曲げない彼女の姿はかなりエキセントリック。
周囲をはじめ、家族や大学などの研究機関などからなかなか支援を得られなかったのも至極当然だろう。
しかしいざ結果が出ると、その手柄を横取りしようと大学が出しゃばってくるのは非常にリアル、かつ強い憤りを感じたが、この映画の狙いはそこら辺にもあるのかも知れない。
必ずしも万人の共感を産むタイプの主人公にはせず、単純なサクセスストーリーに仕立て上げなかった点も面白い。
内容はというと、ちょっとライトな『ダ・ヴィンチ・コード』といった按配。
謎解きの妙よりは、主人公と、鬱屈した彼女にとっての”イマジナリー・フレンド”と化したリチャードとのやり取りが、ファンタジー色やスピリチュアル色を強めているので歴史モノとしての愉しみは薄い。





