『ボバ・フェット』その1
2023年 11月 11日
5年後、ビブ・フォーチュナを殺しかつてのジャバ・ザ・ハットの縄張りを手に入れ”大名”となったボバだったが、ジャバの従兄妹の双子が現れ、その縄張りを取り戻そうとする。
Disney+で配信中の『マンダロリアン』のスピンオフドラマで、『ジェダイの帰還』で死んだはずのボバが『マンダロリアン』で姿を見せるまでどこで何をしていたのかと、『マンダロリアン』シーズン2の最後に、フェネック・シャンドと共にタトゥイーンのジャバの宮殿へ向かったボバのその後を並行して描いている。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に続く劇場作品として製作が予定されていたが、興行的な失敗により『オビ=ワン・ケノービ』などと共に企画が凍結、その後に配信ドラマとして復活した。
今回は第1話と第2話を鑑賞。
全編がタトゥイーンが舞台なので、ところどころに見覚えのある風景が映し出され、ジャワやタスケンが登場し、モス・エスパの街が出てきたりと何となく懐かしい気分になる。
最初に出てきた時はジャワがどことなく妖精っぽく、タスケンは狂暴な蛮族というイメージだったが、ジャワは自分たちの習性に忠実というか、情け容赦のない油断ならない存在で、一方タスケンは義理堅いというか、武人の誇りを持った種族という感じに描かれ、年月を経ると解釈も様々だなと感じる。
またボバも、アーマーはクールなデザインだが実際に活躍する場面がない見掛け倒しなヤツで、その”父親”であるジャンゴ・フェットも、大言壮語してる割に大したことないという認識だったが、『マンダロリアン』のゲスト出演を経て様々な”顔”が描かれたことでキャラクターの幅が広がったように思う(これまでは文字通り「顔の見えない男」でしかなかったから)。
となると幾分か遠回りしたものの、映画化が頓挫したのは結果オーライだったと言えそう。
2時間なり2時間半なりの映画よりも、ドラマの方がタップリ時間をかけられるからで、総じてディズニーに移ってからの『スター・ウォーズ』は、映画よりドラマの方が評判が良いのも、スタッフがその特性を掴んでいるからなのだろう。