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『2300年未来への旅』(1976)

人々はコンピューターに管理されたドームの中で、何不自由なく暮らしている未来世界。
だが30歳を超えた者は再生の儀式を行うという法律があり、それによって人口の調整が図られていた。
それに反発し逃亡する者たちを粛正する”サンドマン”の一人であるローガンは、ある日コンピューターから逃亡者たちが目指す聖域(サンクチュアリ)を探るべく、潜入捜査を命じられるのだったが…。

『2300年未来への旅』(1976)_e0033570_08322992.jpg原題は”Logan's Run”で、文字通りローガンが逃げる話。
完全管理された非人間的な世界に疑問を抱いた主人公が、外の世界を知ることで今まで自分たちが信じていたことは全てまやかしだったと悟るというディトピア物なのだが、まるで『2001年宇宙の旅』の続編みたいな邦題を付けられてしまったので、これじゃあ一体どんな物語なのかがまるで伝わらない。

主人公は随分と自分勝手だし、その変心ぶりには付いていけない面もあるのだが(被害者ぶってるけど、元は加害者側だろうに)、未来世界のセットやミニチュアは悪くないし、ヒロインも美人(着替えや水浴びをするシーンでヌードを披露してくれる)なので見ていて楽しい。

『2001年』もある意味でディストピア物と言えなくもないので、まんざら無関係とは言えないかも。
だが「ここは一体どこだろう?」と思っていると、実は文明が崩壊した後の廃墟と化したワシントンだったと判明する件なんかは、むしろ『猿の惑星』っぽくも感じる。
ちなみに物語の舞台設定は2274年なので、2300年はまだちょっと先だ。

原作はウィリアム・F・ノーランとジョージ・クレイトン・ジョンソンの共著。
出演はマイケル・ヨーク、ジェニー・アガター、リチャード・ジョーダン、ピーター・ユスティノフ、監督はマイケル・アンダーソン。
『チャーリーズ・エンジェル』でブレイクする前のファラ・フォーセットもチラっと出演している。


by odin2099 | 2023-12-20 08:34 |  映画感想<ナ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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