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『ポトフ/美食家と料理人』(2023)

『ポトフ/美食家と料理人』(2023)_e0033570_20400171.jpg19世紀のフランス。
料理人のウージェニーは美食家のドダンの下で20年以上働いてきた。
ドダンの考案したレシピを完璧に再現するウージェニーは、今日もドダンの美食仲間を満足させていた。
二人は互いにリスペクトし合う理想的なパートナーだったが、ドダンの再三の求愛をウージェニーは断り続けていた。
ある日、ドダンと友人たちはユーラシア皇太子の晩餐会に招かれたが、そこで出されたメニューに彼らは辟易する。
そこでドダンは、今度は自宅に皇太子を招いて料理を披露することにする。
だがそんな矢先にウージェニーが突然倒れてしまう。

全編の8割ぐらいが、料理しているか食事するかのシーンなのではないかと思われるので、先ず腹を十分に満たしてからの鑑賞が望ましい。
次から次へと提供される料理は。ただただ美味しそう。
といっても自分には、味は全く想像できなかったのだが。

で、公式の粗筋を読んだり予告編を見る限りでは、美しい自然の中にあるシャトーを舞台にした、ゆったりと時が流れるコミカルな作品なのかと思って見ていたのだが、後半の展開にあれ?っとなった。

実はしっとりとした大人のラブストーリーだった。
しかも喪失と再生を描いたもの。
ドダンとウージェニーの言葉を介さないやりとり。
料理こそ対話であり、愛の行為なのだ。


Commented by ふじき78 at 2024-01-03 09:34 x
> 料理こそ対話であり、愛の行為なのだ。

古代進「我々がしなければならなかったのは、戦うことじゃない。愛し合うことだった」
ガヤ「ガミラスとの間に晩餐会を開こう」

晩餐会は紛糾した。
ガヤ「あの時、晩餐会のメニューに納豆さえ入れてなければ」
Commented by odin2099 at 2024-01-04 22:44
> ふじき78さん

なかなか勇気のあるシェフだなあ
by odin2099 | 2023-12-23 20:41 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur
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