『ブルービートル』（2023）

大学を卒業し、希望を胸に故郷へと戻ってきたハイメだったが、家業は倒産し自宅は立ち退きを命じられていることを知り、途方に暮れる。

しかし思いがけずエイリアンが作った古代の遺物「スカラベ」を手にしたことで「スカラベ」の共生宿主に選ばれてしまい、超人的なパワーを持つアーマースーツを授かることになる。

だが長年「スカラベ」を調査、研究してきた大企業のコード社の魔手が、ハイメに迫っていた。

『ザ・フラッシュ』に続く＜DCEU＞作品、のはずだが、リセット後の＜DCユニバース＞内で続編もしくは再登場が予定されているというヒーロー映画。
確かに劇中ではスーパーマンやバットマン、フラッシュといった固有名詞は出てくるものの、特に他作品との繋がりを示唆するものもないので、事実上の＜DCユニバース＞の１作目ということになるのかもしれない。

キャラクター設定はDCではなくマーベルの『アントマン』、『スパイダーマン』、『アイアンマン』あたりの雰囲気に近い。
お話はDCなら『シャザム！』、マーベルなら『MS.マーベル』っぽいかな。
虫の機能を持ったハイテクスーツ、家族みんなで悪と戦う、というのが類似点で、これだけアメコミヒーロー物が氾濫してくると、どうしても「どこかで見たような」ポイントが目についてしまう。

というわけで、これだけ見たなら面白く感じたのかもしれないが、ヒーロー映画を沢山見た後だとキャストも地味だし（スーザン・サランドンが出ているが）埋もれてしまう。
また日本では劇場公開が見送られてDVD＆Blu-rayスルー。
映画館の暗がりの中、大きなスクリーンで見ていたら評価がもう少し変わっていたかも。