『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』(1986)
2024年 01月 27日

そこで売れないロックバンドのヴォーカリストであるビバリーと出会う。
ビバリーは友人の科学者に相談し、彼が働く研究所の実験のせいでハワードを呼び寄せてしまったことを知る。
装置を逆に作動させればハワードを故郷へ帰せるかも知れない。
再び実験が行われるがミスが起こり、今度は別の星から暗黒魔王を連れてきてしまった。
仲間を召致しようとする魔王を阻止するためには、装置を破壊するしかない。
だがそうなると、ハワードも二度と戻れなくなってしまう。
マーベル・コミック作品がビッグバジェットで映画化されたのは、これが最初かな。
製作総指揮はジョージ・ルーカスで、ルーカス最大の失敗作などとも呼ばれている。
原作コミックの知識はないが、原作とも乖離し過ぎてるのも不評の原因らしい。
今だったらハワードはCGで表現されるところだろうが(実際に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』など幾つかのマーベル・シネマティック・ユニバース作品には、CGで表現されたハワードがゲスト出演している)、これを着ぐるみやパペットで立体化。
確かにこれをカワイイと思えるか、キモイと思うかで作品の評価大きく分かれそうだ。
またファミリー向けの映画のはずだがラブホテルが出てきたり、下ネタやベタなギャグが詰め込まれているのは笑うに笑えない。
ただ暗黒魔王に身体を乗っ取られた博士役のジェフリー・ジョーンズの怪演は見ものだし、ヒロインで一人気を吐くリー・トンプソンを捉えたフェチなショットや、キュートな下着姿には萌え。
あわやハワードとベッドイン?というギリギリのシーンも、艶っぽくてドキドキもん。
リアルタイムで見て性癖を歪められた青少年も少なくないんじゃないかな。
もしこれを、『スター・ウォーズ』みたいにハワードを全てCGIに置き換えた<特別編>を作ったら、今でも案外見られる作品になったんじゃないかなとふと思ったりもしたが、やっぱりこの作品にはアナログの、手作り感の方が相応しいだろうな。
もっともこの作品だって当時の最新鋭のテクニックを駆使してコンピュータ仕掛けで作られているから、アナログでも手作りでもないんだが。
【ひとこと】
何度もカメオ出演を繰り返してきたから、そのうち<MCU>でリメイクされるのかも。
わざわざ毎回声優に、チョイ役ながらセス・グリーンを呼んできてるんだし。