『機動戦士Zガンダム A New Translation/星を継ぐ者』
2024年 02月 04日

テレビの展開をなぞっていて、しかも総集編ではなく新解釈の再構成・再構築版という触れ込みだったという点では、この作品は『ヱヴァンゲリオン新劇場版』の先駆けということになるだろう。
カミーユ、クワトロ、ジェリド、エマ、レコア、ブライト…キャラクターを絞り、テンポ良くまとめているので、テレビ版を見るよりも舞台設定やストーリーのポイントは掴みやすく、もしかするとより分かりやすくなっているかもしれない。
もっとも2作目以降でテレビ版の流れとは乖離してしまうなど、あくまでも”正史”ではなく”A New Translation(新訳)”なので、こちらだけ見て『Z』を見た気になっても、後の作品へは繋がらないのだが。
またキャラを絞ったため、アムロやハヤト、カツだけでなく、フラウ、カイらテレビ版ではゲストに過ぎなかった『ファースト・ガンダム』のキャラクターたちが浮き彫りになっているので、より”続編”らしさが際立って見えるのは意図的なものだろうか。
シャアの正体ばらしも早い。
割を食ったのは正ヒロインだったはずのファ。
出番が少なく存在感も薄い。
『ファースト・ガンダム』三部作、プラスこの『Zガンダム』三部作で計六部作、あるいは更に『逆襲のシャア』を加えた全七部作、といった趣旨の発言もあったようだが、それはかなり乱暴な括り方だ。
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/296893/
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