『ゴジラ×コング/新たなる帝国』(2024)
2024年 04月 29日

『ゴジラ-1.0』もロングラン上映中だし、映画館によっては日米の「ゴジラ」映画を両方愉しめるなんて凄い時代になったものだ。
数年前、いや半年前でも考えられなかったことだ。
ついでにいうと、今映画館に行くと山崎貴監督作品『ゴジラ-1.0』と佐藤嗣麻子監督作品『陰陽師0』、つまりご夫婦の監督作品をハシゴすることも可能だったりする。
それがなんだ?と言われたらそれまでだが。
今回もコングが主役でゴジラは脇役。
かなり痛めつけられるコングが可哀想になる。
そこへ颯爽とゴジラが助っ人として登場!
…とはいかず、前作で共闘はしたものの相変わらず”宿命のライバル”ポジは変わらないようで、ここで二大怪獣激突!
復活したモスラの仲裁で、ようやく両雄のタッグマッチが実現する運びとなる。
モスラ、いきなり成獣で出てきたけど前々作との関係はどうなってんのやら。
で、両雄が共闘しちゃえば、一気に形勢逆転。
ラスボスとなるコングの同族も結局は見掛け倒しで、両雄の前には敵ではない。
次回作はもっと強力な相手を連れてこないとなあ。
またゴジラかコングかのどちらか絞るか、せいぜいカメオ程度の出番に留めておいた方が良い。
地上のゴジラ、地下のコング、両方を巻き込む物語作りはかなり難度が高そう。
一応次回作にはゴーサインが出て、今度はゴジラがメインで三部作の締めくくりになるとの話もあるし、スピンオフドラマのシーズン2が決まり、更なるスピンオフ企画も持ち上がってるとの声も聞こえてきたので、<モンスターバース>は当分続きそうだが。

また街を破壊されて、甚大な被害が出てるはずなのも両雄を英雄、救世主扱いするこの世界の人々の忍耐強さには感服するな。
そういや全然関係ない話だが、『陰陽師0』の興行成績はあんまり芳しくないらしい。
こりゃシリーズ化は無理かな。
山崎賢人もシリーズ物ばっかじゃキツかろうが、『キングダム』は今度ので一応最終章を謳ってるから、続編があるのは『ゴールデンカムイ』だけかもしらんけど。

コングにはエメリッヒ版ゴジラと共演してほしかった。つか、シン・ゴジラでも合わない。タッチ的にコングに影響された感じでアメコミ体型ですよね。アクションスムーズにする為にはあんなんがいいんだろうけど。
エメリッヒ版のゴジラは、パワーはないけどスピードはありそうだから、このコングとは結構いい勝負をするかも。
そもそも東宝版の時点でゴジラとコングは同列に語れないほどの戦力比があるわけだから、如何に違和感なく両雄を絡ませるかが一番の肝なんだけど、なかなか上手くいってるとは言い難いのよね、どっちも。
その点エメリッヒ版ゴジラは、怪獣としては弱い部類に入るだろうから組ませやすそう。