『エイリアン2』(1986)
2004年 12月 18日

前作のホラー・テイストから一転して、今度は原題(”ALIENS”)通り登場する複数のエイリアンと海兵隊員による戦争アクション映画へ。その発想の転換がまず素晴らしい。続編に名作なしとは良く言われるが、なまじ同工異曲でパターンを踏襲しようとすると様々な壁にぶち当たるのだ。
監督は『ターミネーター』を当てたばっかりの、新進ジェームズ・キャメロン。このプロジェクトに参加する前に『ランボー/怒りの脱出』に関っていたせいか、どちらも強いアメリカ万歳!のイケイケドンドン映画になっているのはご愛嬌。
まるで蟻か蜂のような生態系とされたエイリアンの設定は、世界観の統一性という観点からはどうなのかとか、パワーローダーの登場はやりすぎだとか(『機動戦士ガンダム』との類似性は指摘されるが、むしろ本家『宇宙の戦士』のパワードスーツに近い。もっとも日本のロボットアニメからインスパイアされたと監督自身もコメントしている)、要するに続編としては邪道だと言う意見にも頷けるのだが、少なくても既製品の殻を破り突抜けた作品になっていることは素直に認めたい。それにホラー嫌いな僕でも、この作品は大丈夫だ。
最後が、ニュートと擬似親子関係が芽生えたリプリーとエイリアン・クイーンとの母親同士の一騎打ちになることも色々批判されてはいるが、自分的には納得である。
ただ2時間半近い上映時間は些か長すぎる。と思っていたら、現在は3時間近い<完全版>がリリースされ、この公開版は半ば封印状態になってしまった。
キャメロンの監督作品には『アビス』や『ターミネーター2』など別ヴァージョンの<完全版>が多く(『トゥルー・ライズ』や『タイタニック』にもその存在が噂されている)、それらは所謂<ディレクターズ・カット版>でもあるのだが、面白いことに本作に関しては監督自身が認めているのは公開版のみなんだそうである。

製作総指揮:ゴードン キャロル、ウォルター・ヒル 、デビッド ガイラー 製作:ゲイル・アン・ハード 監督:ジェームズ・キャメロン 脚本:ジェームズ・キャメロン 撮影:エイドリアン ビドル 音楽:ジェームズ ホーナー SFX:L・A・イフェクトグループ、ジョン・リチャードソン、ブライアン・ジョンソン 美術:ピーター・ラモント、テリー・オークランド・スノー セット:クリスピアン・サリス 編集:レイ・ラヴジョイ 衣装(デザイン):エマ・ポーテウス スクリプター:ス...... more

「今度は戦争だ!」キャッチコピーどおり痛快なアクション大作へと変貌しています。戦う逞しいリプリーのイメージもここから。 兵器なども面白いものが出てきますし、複数のエイリアンとのバトルもスリリング。エイリアンの生態もわかる本作の貢献度は大きいと思います。蟻の様相に似ているんですよね。 限られた閉塞状態における恐怖感はそのまま、隙の無いスピーディな展開で、エイリアンはさらに見た目もシャープになって、しかも大量にいます。銃撃や火力でやられるのには最初ちょっと違和感がありましたが…^; しか...... more

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おっかけられて、おっかけられて、やっぱりまだいるのかーーーー!と冷や冷やハラハラというのは一種の醍醐味かも。
続編ということで心配していたのに、払拭させるような出来栄えに、私も大満足でした。やっぱりエイリアンはスゴイとうなりましたもの(笑)
この作品のノリで、エイリアンとターミネーターの対決も観てみたいなぁ、なんて思ったりして。
そういえば未だに<完全版>観てません。
今じゃDVD出てるのも<完全版>だけだし(レンタル版はあるけど)、BSとかでやるのも<完全版>ばっかりだしなぁ。