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『マスター・アンド・コマンダー』(2003)

予告編を見る度に「絶対見に行くぞ!」と思っていたのに、何故か見逃してしまった一本。

『マスター・アンド・コマンダー』(2003)_e0033570_8361486.jpg物語は1805年、ナポレオンがヨーロッパ制覇を目指している時代。ジャック・オーブリー艦長率いる英国海軍サプライズ号に、フランスの私掠船アケロン号を拿捕せよとの命令が下る。だがサプライズ号に乗り組んでいたのはまだ幼い少年たち・・・。

原作はパトリック・オブライアンの<英国海軍の雄ジャック・オーブリー>シリーズの一本で、全20作かなんかあるうちの、何故か10作目らしい(翻訳はまだ5作くらいしか出ていないらしいが)。
ということでオーブリーは既に伝説の名艦長扱いだが、どうも威厳に欠け、名采配にも見えない。これはラッセル・クロウの責任だろうなぁ。原作読んでないのでイメージが合っているのかどうかわからないが、貫禄あるけど太り過ぎ、”海の男”という雰囲気ではない(と思ったら、原作では”巨漢という”設定で、役作りの一環なんだと。ホントかな?)。

出てくるキャラクターが、誰が誰やら、どんな立場なのかがわかりにくいのと、色々なエピソードが盛り込まれている反面、散漫な印象を受けることを除けばなかなか面白く、劇場で見ておけば良かったと後悔した。優柔不断な士官候補生、艦長と無二の親友だという軍医、いたいけな(?)少年士官、癖のある乗組員たちのアンサンブルも良い。このノリ、ちょっと『スター・トレック』っぽい。あちらは宇宙、こちらは本物の海という舞台の違いはあるものの。

しかし、「あなたは教えてくれた――/愛するもののために、一人の戦士になることを・・・」――という宣伝展開に激怒したファンが、配給会社に対して抗議運動を起したという事件もまだ記憶に新しい。これはそんな半端な”お涙頂戴”モノではない。漢のドラマなんである。詐欺だとまで言わないが、あまりに作品内容とかけ離れた宣伝文句は、かえって逆効果だ。
Tracked from Beer and Tom.. at 2006-04-16 06:05
タイトル : 「マスター・アンド・コマンダー」
マスター・アンド・コマンダー / ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン ISBN : B0000YTR8C マスター・アンド・コマンダー (2003) Master and Commander: The Far Side of the World 監督:ピーター・ウィアー 原作:パトリック・オブライアン 脚本:ピーター・ウィアー、ジョン・コリー 出演:ラッセル・クロウ、ポール・ベタニー、ビリー・ボイド、ジェームズ・ダーシー、マックス・パーキス <ストーリー紹介> (公開時の...... more
Tracked from *モナミ* at 2007-03-04 11:05
タイトル : 『マスター・アンド・コマンダー』 男に慕われる男
まだ毛も生えそろってないような少年たちが、 一人の戦力として戦わなければならないほど、 切羽詰まった状況にあっても、まだ、 戦いを止めようとしない大人たち。 傷を負い、腕を失い、命まで失う子らがあっても、 引き返さない、引き返せない船。 戦況が優位ならばともかく、劣勢であり、 どこにも行き場のない船に、 何ヶ月も閉じ込められている、 ただでさえ気性... more
Tracked from いやいやえん at 2014-09-05 08:59
タイトル : マスター・アンド・コマンダー
【概略】 兵力不足で戦場に駆り出されたイギリス軍の少年兵たちと、彼らを指揮する伝説的名艦長・ジャックとの絆を描く。 アクション・ドラマ 船長にラッセル・クロウ、船医にポール・ベタニー。 帆船戦艦がとにかくかっこよいですよねー!そしてそして、やはり船医のポール・ベタニー!博識で主人公の良き友人という存在感が素晴らしい。彼を中心に回るドラマも秀逸で、昔見たときはこれ船医ドラマかと思ったくらい。 基本ストーリーはジャック・オーブリー率いる「サプライズ号」とフランスの私略船「アケロン号」...... more
Commented by marusun1224 at 2006-04-30 02:01
はじめまして、こんばんは!TBありがとうございました。
お返事が遅れて失礼しました。片腕をなくす少年仕官がとても美形で、「ああ、ガイコクに生まれたら、場合によってはこんなんになるのね」と羨ましかったです。
Commented by odin2099 at 2006-04-30 07:14
>marusun1224様

あの子は良かったですね。
だから、彼で売り込みたかった宣伝部の気持ちもわからないではないですが・・・。
by odin2099 | 2005-05-07 21:47 |  映画感想<マ行> | Trackback(3) | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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