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『レイズ・ザ・タイタニック』(1980)

クライブ・カッスラーのベストセラー『タイタニックを引き揚げろ』を映画化したもの。

『レイズ・ザ・タイタニック』(1980)_e0033570_17222216.jpg米国の新防衛システムに欠かせない鉱石が、実は沈没したタイタニック号に積み込まれていたという設定で、それじゃタイタニック号を引き揚げちゃいましょうよ、というお話。
この鉱石は強力な武器にも成り得るということで米ソ謀略戦の要素も絡んでくるが、これは味付け程度。主眼はあくまでもタイタニックの引き揚げに当てられ、こんな方法で本当に浮上するの?という疑問はさておき、その見せ場となる浮上シーンはなかなかの迫力(劇場で見たかった!)。ミニチュア丸出しのシーンもあるものの、結構大きなセットも組んだようでお金はかけてるようだ。
ただワン・ポイントでアレック・ギネスを起用するような贅沢さとは反対に、メイン・キャストは総じて「誰それ?」な人が多く、全体として映画そのものが貧相に見えるのは残念。<ダーク・ピット>シリーズの一本(4作目だったか)だが、そのシリーズ・キャラのピットを演じたリチャード・ジョーダンからして、主役を張るには華がない。原作者も大激怒で、他のシリーズ作品の映画化には首を縦に振らなかったらしい。実は10年ほど前に一度ビデオで見たことがあったのだけれど、殆ど印象に残っていなかったくらい。

ところが今年、シリーズ11作目『死のサハラを脱出せよ』が映画化、『サハラ/死の砂漠を脱出せよ』として公開されることになった。最初のうちこそ原作者も満足ということだったが、本国での公開後は案の定その出来映えには大変ご立腹で、製作側を訴えるとか息巻いているらしい。
主演のマシュー・マコノヒーとペネロプ・クルスのアツアツぶりだけが話題になっていて、興行的にも寂しいらしい。うーん、映画版<ダーク・ピット>シリーズ化の道は遠い・・・。
by odin2099 | 2005-05-07 21:43 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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