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『マネー・ボール』 マイケル・ルイス

お金持ち球団だけが、大物選手を雇うことが出来る。資金の乏しい球団は、どこかしら欠陥のある選手しか集められない。となれば大金を投じて他球団から4番打者やエースをかき集めてくれば、強いチームが出来上がるはず。
どこかの国の金持ち球団にも当てはまる傾向だけれども、何となく納得してしまいそうな理屈でもある。でも、本当にそうだろうか?

ここに一つのメジャーリーグのチームがある。
オークランド・アスレチックスは、選手の総年棒がメジャー全球団の中で下から数えた方が早いくらいだ。メジャー屈指の金持ち球団であるニューヨーク・ヤンキースと比べると、およそ三分の一。しかしアスレチックスは毎年のようにヤンキースと優勝争いを繰り広げている。何故そんなことが起こるのだろうか?

『マネー・ボール』 マイケル・ルイス_e0033570_20171656.jpgこの本は、選手でも監督でもなく、一人のゼネラルマネージャーにスポットを当てたノンフィクションだ。
アスレチックスのGMビリー・ビーン。
彼は他の人が使おうともしなかったデータを用い、他の人とは違った基準で選手を評価し、他球団で燻っていた選手を安く獲得し、他球団が指名しそうもない選手をドラフトで入団させ、そして自分にとっては不要の選手を他球団に高く売りつけ、この傍から見ると奇跡のような結果をおさめているという訳だ。
こういう本に対して、野球ファンだけでなくビジネスマンも得る事が多く必読!
・・・などということは言いたくはないが、単なるサクセス・ストーリーに終始していない興味深い内容だし、こういった発想の転換は、野球ファンのみならず目から鱗ではないだろうか。
日本の球団ももっと抜本的な改革をして欲しい。
Tracked from The Show Mus.. at 2006-05-01 02:51
タイトル : Moneyballは、Small Cap Value?
Moneyball: The Art of Winning an Unfair Game Michael Lewis / W W Norton & Co Inc スコア選択: ★★★★ Yankeesの偏向報道お抱え報道局、YESの解説者が "Moneyball makes a mediocre team good but will not make a world series caliber team" のような事を仰っておりましたが、自分も同感です。 Mo...... more
by odin2099 | 2006-04-12 22:04 | | Trackback(1) | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur