『ソード・オブ・ザ・ファンタジー』(2000)
2005年 03月 16日
今時ビデオ店の店頭で騙されちゃう人もいないとは思いますが、僕みたいに後追い作品と知りつつ見てみたいと考えるタイプには非常にアピールします(意外といるんですなぁ、こういうタイプ)。もっとも製作はこちらの方が先でして、昨今のファンタジー・ブームとは無関係に作られたのか、それともブーム到来を当て込んで作られたのか、さてどちらでしょう? しかも”劇場未公開”とはいいつつ、実はドイツ製のTV映画だったりします。

その為に必要な”ドラゴンの秘宝”である首飾りと伝説の剣<バルマラン>を入手すべく、ハーギアは息子エーギルに村を襲わせますが、その在り処は不明のまま。一方、妹を除いた村人全てを失った少女レーニャは、神の啓示を受け、自分が剣を手に入れる”選ばれし者”であることを知ることになるのです。
これに、途中で知り合うレジスタンスのメンバーを絡ませながら、伝説の剣を探す冒険が始まるのですが、レーニャたちの信奉する神がオーディンで、対するブルグンド族はキリスト教徒、そしてハーギアはローマ法王の手によってエーギルを教皇の座につけようとしている、となるといつの時代のお話なんでしょうか。
また予言者(預言者?)や黒の魔法使いは出てきますが、モンスターや妖精の類は出てきませんので、ファンタジーとしては幾分弱いかも知れません。軍隊も数人からせいぜい数十人規模しか出てきませんし、アクションやCGが取り立てて凄いということもありません。
ただし元々がTVドラマなわけですから、過剰な期待さえしなければそこそこ楽しめると思います。ほのぼのムードもB級の常です。
ヒロインも”美人”というタイプではありませんが、なかなか可愛い女の子です。というか、見ているうちにどんどん魅力的に思えてくるので要注目といったところでしょうか。ロケ地も綺麗ですし、セットや小道具は意外に作りこまれています。
ただお話としては、レーニャが<バルマラン>を手に入れるところで終わってしまい、完結していないのが残念です。続編でも作る予定があったんでしょうかね。