『シャナラの剣』 テリー・ブルックス
2005年 04月 03日

その”旅の仲間”には人間の王国の王子や、主人公の義理の兄、そしてエルフ、ドワーフも加わって・・・という具合に、見事に『指輪物語』の引写し。捨てに行くんじゃなくて探しに行くという違いはあるものの、途中での一行の離散、死んだと思われたキャラクターの復活等々、熱心な『指輪』ファンなら逆に怒り出してしまうくらいソックリ。
当然キャラクターたちも、「うん、これはガ●ダ●フ」「おお、ア●ゴルン!」「レ●ラ●はこのキャラとこのキャラに分けたのか」「この二人の関係は、まんま●ロドとサ●だね」とツッコミを入れながら読むのも楽しい。盗賊やトロールがメイン格で出てくるのと、女性キャラが彩りを添えているのが新機軸と言えなくもないが。

というか作者はこれ一作で終わらせるつもりだったようだが、人気が出たので続編が作られ三部作に。更に外伝やら何やらで、現在は14作も発表されているとのこと。
とりあえず三部作の翻訳出版は決まっているようだが、それ以外を日本で読める日ははたして来るのだろうか?
ところでこの著者名になんか見覚えがあったのだが、調べてみると『スター・ウォーズ/エピソード1~ファントム・メナス~』のノベライズを担当した人だった。ノベライズは他にもスピルバーグ監督作『フック』も手掛けているとのこと。
でこの本、実は20年ほど前に別の出版社から翻訳が出たものの、なんと上巻のみ。今回めでたく上下巻揃って出版されたのは、昨今のファンタジー・ブーム様々ってことですな。
<見事に『指輪物語』の引写し
確かにそうですね。。
指輪物語が出版された当時、ブルックスは10歳。
指輪物語を読んで夢中になったんでしょう。
この話って ファンが元の話のもつ雰囲気を壊さずに、今で言うインスパイア(?)して書いた という感じがしますw
時間があいてしまいましたが、このたび、第2作『シャナラの妖精石(エルフストーン)』を出版いたしました。
『指輪物語』の影響が色濃かった1作めにくらべ、テリー・ブルックスがその個性を発揮したと高い評価を受けた作品です。
たしかに、キャラクターやストーリーテリング等々、作家としての成長ぶりがよくわかる出来に仕上がっていると思います。
お楽しみいただければ幸いです。
いよいよ続巻の刊行が始まったのですね。
何だかんだ言いつつも、この世界観は気になりますので是非読んでみたいと思います。
映画化も決まりましたので、またそれに合せて何らかの動きがあるのでしょうか。