『異教の女王』<アヴァロンの霧>1 マリオン・ジマー・ブラッドリー
2005年 01月 16日
語り手は妖姫モーガンで、女性主観の<アーサー王物語>ということになる。
人物設定や人物描写には著者独自の解釈、アレンジも多く、”マーリン”が個人名ではなく肩書となっている点は面白い。
ガラハッドが”湖の貴婦人”ヴィヴィアンの息子で、他人からはランスロットと呼ばれている・・・というのは混乱してくる(一般的にガラハッドはランスロットの息子の名前だ)が、アーサーがウーゼルとイグレインの不義の子というイメージが抑えられているのは女性ならではなのかも。
ただ、イグレインの変心ぶりに付いていけないのも、著者が女性だからなのだろうか。